【完全解説】申請モレで0円になる前に!あなたの年金を一生増やす「振替加算」の対象条件と手続き
年金制度は複雑で、「知っているか知らないか」で受け取れる金額が大きく変わってしまう仕組みがいくつもあります。その代表格とも言えるのが、年金の「振替加算(ふりかえかさん)」です。
申請漏れに気づかず「年金だけじゃ生活が苦しい…」と後悔する前に、ご自身やご家族が対象になっていないか必ず確認しておきたい制度です。 今回は、一生涯で最大100万円以上も損をしないための“一生もらえる裏ワザ”として、振替加算の仕組みや対象条件、そして申請方法を全力で解説いたします。
そもそも「振替加算」とは?
65歳から受け取る「老齢基礎年金」に上乗せされる、いわば“家族手当”的な加算制度です。
よくあるケースとして、以下のような流れがあります。
- 夫(または妻): 65歳未満で厚生年金を受け取る際、家族を養っている手当として「加給年金」を受給する。
- 妻(または夫): 自身が65歳になると夫の加給年金は打ち切られますが、その代わりに自身の老齢基礎年金に「振替加算」として自動的に上乗せされる。
最大の特徴は、一度受給権を得れば一生涯続くという点です。ご夫婦の年齢差や受給期間によっては、トータルで数十万円から100万円以上になることもあります。
年額いくら?どれだけ得になるのか
「加算といっても、月に数千円程度でしょ?」と甘く見てはいけません。
- 支給額: 年額 約15,000円 〜 最大 約45,000円(※ご自身の生年月日に応じて段階的に減額されます)
- 支給期間: 終身(亡くなるまでずっと支給)
- 具体例: 仮に年額4.5万円を65歳から平均寿命の87歳まで(22年間)受け取った場合、トータルで約100万円を超える計算になります。
申請漏れによる0円と比べると、老後の安心感がまったく違いますよね。
知られていない「4つの対象条件」
振替加算は全員がもらえるわけではありません。以下の4つの条件をすべてクリアしている必要があります。
- 生年月日: 昭和41年(1966年)4月1日以前の生まれであること
- ご自身の厚生年金加入期間: 20年未満であること
- 配偶者の厚生年金加入期間: 20年以上あること
- 収入制限: 年収850万円未満で、配偶者に生計を維持されていること
これらをクリアしていれば対象となる可能性が大いにあります。「もらえるのに申請していない人」が非常に多いのが現状です。
要注意!「加給年金ナシ」でももらえる勘違い
ここが一番の落とし穴です。 「うちは夫が加給年金をもらっていなかったから、無関係だわ」と思い込んでいる方が非常に多いのです。
しかし、これは大きな勘違いです。 例えば、「夫の厚生年金が20年以上あるが、妻の方が年上(国民年金のみ)」というケース。この場合、年齢の条件により夫に加給年金は支給されません。 しかし、妻の振替加算の条件自体は満たしているため、妻が自分で申請さえすれば振替加算を受け取ることができます。
このパターンは自動で加算されないため、自分から年金事務所へ手続きをしない限り、1円ももらえません。
申請方法とタイミング
申請方法は、ご自身の状況によって2パターンに分かれます。
- 自動で加算される人(加給年金の対象になっていた方など)
- 65歳になる際に届く「老齢年金請求書」に配偶者の情報を正しく記入して提出すればOKです。
- 申請が必要な人(加給年金ナシの年上妻など)
- 配偶者が65歳になる(または厚生年金20年を満たした)タイミングで、年金事務所に「老齢基礎年金額加算開始事由該当届」を提出する必要があります。
もし「知らなくて申請が遅れてしまった!」という場合でも、過去5年分までは遡って請求が可能です。しかし、5年を過ぎた分は時効により受給権が消滅してしまうため、気づいたら早急に動くべきです。
よくある誤解のまとめ
最後に、振替加算に関するよくある誤解を解消しておきましょう。
- 誤解①「配偶者が亡くなったら振替加算も終わる?」
- → 継続されます。
- 配偶者が亡くなっても、ご自身の年金に上乗せされたまま一生涯支払われます。(※ご自身の遺族厚生年金等との調整が入る場合はあります)
- → 継続されます。
- 誤解②「加給年金をもらっていないから無関係?」
- → むしろ申請すればもらえる可能性が高いです。
- (前述の通り、忘れずに申請を!)
- → むしろ申請すればもらえる可能性が高いです。
- 誤解③「自分は対象外だと思っていた」
- → この思い込みが一番危険です。条件をもう一度チェックしてみてください。
まとめ
振替加算は、人生後半の資金計画において「100万円級」のプラスをもたらすかもしれない非常に重要な制度です。
- 対象かどうかは「4つの条件」でしっかりチェック
- 自分は「自動加算」か「申請が必要」かを確認
- 申請すれば過去5年分+将来分がもらえる
- 65歳前後がカギ!タイミングを逃さない
制度は“知っているかどうか”でその後の人生が大きく変わります。「自分は関係ない」と思っているご家族やご友人ほど、ぜひ一度確認を勧めてみてくださいね。
本記事の内容は、日本年金機構の公式情報を基に作成しています。詳細な要件や手続き書類については、以下の公式サイトをご確認ください。
