【物欲との闘い】そのひと言が財布を開かせる──コンポーネント入替の誘惑

平日の昼下がり、仕事中に届いたKzumiさんからの一通のメール。
「今、梅田で買い物中。」
連休前で社内も落ち着いていたので、先日「靴が買えなかった」と話していたのを思い出し、軽い気持ちで声をかけた。
「ワイズロードなら売ってると思うよ。定時まで待ってくれたら案内するけど行く?」
──その一言から、物欲との闘いが幕を開けるとは思ってもみなかった。
すでに3諭吉が脱走済み
会社を出るとき、上司のとっくり氏から「輪行バッグ買っといて」と、ついでのお使いも頼まれる。
そして梅田でKzumiさんと合流。
現れたのは、大量の紙袋を抱えたその人。
「この1ヶ月でいくら使ったの?」
「ばーか!ばーか!」
──明らかに金銭感覚がぶっ壊れている人の返事だった。
目的地のワイズロードでは、欲しかった色とサイズが在庫切れ。Kzumiさんの出費は一時停止。
私は頼まれた輪行バッグをしっかり購入。
そのまま友人と合流し、食事会へ。
「お前、コンポ変えへん?」
食事中、自転車談義に花が咲くなか、Kzumiさんが放ったひと言が、まさに地雷だった。
K「俺のアンカーRNC7のコンポをクラシックにしたいねん。」
み「カンパか?」
K「いや、サンツアー探すの面倒やから、お前の7400くれへん?」
み「それは、次にクロモリ買うためにコツコツ集めたやつやん…」
と思っていたら、追い打ち。
K「お前、10速にしたらええやん。うちのディープホイールも貸したるし」
…たしかに、現行コンポ(例:5600系)は変速性能も耐久性も格段に良くなっている。
10速化すれば相方さんとのパーツ流用も簡単になるし、ホイールの選択肢も広がる。
心の中で、天使と悪魔がケンカを始めた。
Kzumiさんの“無邪気な悪魔力”
Kzumiさんの提案は、一見すると好意的に見える。
実際、私は彼から「新しいホイール買うから、前のいらん。お前、欲しいって言ってたやろ?」とホイールをいただいたこともある。
でも彼の行動原理はこうだ。
「新しいホイール欲しい」
→「古いホイール邪魔」
→「誰かにあげよう」
→「あ、みぞおが欲しがってた」
→「みぞおにあげる!」
このフローが、すごくナチュラルに発動されるのが恐ろしい。
何の悪意もない。むしろ善意。
だからこそ、タチが悪い(笑)
物欲のスイッチ、入りかける
気づけば、「やっぱり10速もいいな」と心が揺れている自分がいる。
カンパ、サンツアー、7400、5600……
自転車マニアにしか通じない会話を繰り広げながら、どこかで「買っちゃえば?」という囁きが聞こえてくる。
だけど──今は保留。
あくまでも“理性”で踏みとどまった。
物欲大魔王Kzumiの誘惑、恐るべし。
【あとがき】悩む時間もまた、趣味のうち
自転車って、乗るだけじゃない。
パーツのことを考えたり、他人のバイクを見て妄想を膨らませたり。
そういう時間もまた、趣味としての“楽しみ”なんですよね。
きっと、また近いうちに、この話の続きが始まる気がします。
そのときは…もう少し財布の紐が緩んでるかもしれません(笑)
私のまわりにもそういう人が出てこないでしょうかねえ(笑)。
私もKzumiさんとお友達になりたい!(笑)
物欲は伝染しますよね。
お気をつけて(笑)
> moumou様
自転車仲間が増えると、自然とパーツのお下がりが回ってくると思われます。
彼はちょっと変わり者なので、起こることが分かっているだけだと思われます。
> tac-phen様
待ち合わせ時間をかなり過ぎてからキャンセルされたり、3時間遅れてくることを普通と思わないといけない友達だったりもしますよ(笑)
物欲病は、伝染はしてほしくない病気の代表格ですね。