【ご当地グルメ考察】豚まんと肉まんは別物?泉州・播州それぞれのソウルフード文化

日本には全国各地に“ソウルフード”と呼ばれるご当地の定番グルメがあります。
今回は関西でも特に個性の強い 泉州(大阪南部) と 播州(兵庫南西部) のソウルフード事情を、実体験を交えながらご紹介します。
泉州のソウルフード「551蓬莱の豚まん」
関西人にはおなじみの 「551の蓬莱」。
大阪南部、特に泉州エリアの出身者にとっては、豚まん=蓬莱 というくらい生活に密着した定番の味です。
なぜ「豚まん」なのか?
大阪では「肉」と言えば基本的に「牛肉」を指す文化があるため、豚肉を使ったものは“豚まん”と明確に呼び分けるのが特徴です。
蓬莱の豚まんの魅力
- 具材のほぼすべてが豚肉
- 肉の密度が高く、ジューシーで食べ応え抜群
- 子どもの頃から慣れ親しんだ“日常のごちそう”
コンビニで売っているような「肉まん」とは別物で、「肉の少なさ」「甘さ」「椎茸などの副材料」に対して物足りなさを感じる人も多いようです。
筆者も蓬莱の豚まんは大好物で、仲間が大量購入してくると、お裾分けだけでテンションが爆上がりします。
肉まんと豚まんの違いに注意!
「肉まんと豚まんって同じでしょ?」と考えるのは少し危険です。
一般的な“肉まん”
- 豚肉+タマネギ、椎茸、タケノコなど具材が多彩
- 味付けもやや甘め
- コンビニなどで手軽に買える
蓬莱の“豚まん”
- 肉量が圧倒的に多く、豚肉メイン
- 皮もふっくらしっかり
- 味もパンチが強く“満足感が段違い”
この違いを知らずに比較したり、別のご当地まん(例:神戸・老祥記など)とどちらが上か議論し始めると…
「豚まん戦争」が勃発します。
これは避けたほうが無難です。ソウルフードはそれぞれの土地で愛されているもの。
優劣をつけるものではなく、比べないのがマナーです。
播州のソウルフードは「御座候(ござそうろう)」
一方、筆者の出身地・播州(兵庫県西部)では、ソウルフードと言えば断然これ。
御座候とは?
- いわゆる回転焼き、大判焼き、今川焼きと呼ばれる和スイーツ
- 「御座候」は実は商品名であり社名
- 姫路駅などで行列ができる人気土産
「御座候」以外の呼び名を使うと、播州人から強烈なツッコミが入ることも…。
「これは回転焼きやんね?」
「ちがうわ!これは御座候や!!」
軽く言ったつもりが思わぬ波紋を呼ぶこともあるので、播州での発言にはご注意を。
播州弁の破壊力にも注意
泉州・大阪南部と同様に、播州弁もなかなかの“荒さ”があります。
普通に話していても 喧嘩腰に聞こえてしまう ことがあり、関西弁に慣れていない人は驚くかもしれません。
実際には悪意がない場合がほとんどですが、言葉のインパクトが強いため、初対面では特に注意が必要です。
まとめ|ソウルフードは“心の味”、比べず味わおう
泉州の豚まん、播州の御座候。
どちらもその地域で長年愛されてきた“日常のごちそう”であり、味だけでなく記憶や感情とも深く結びついています。
だからこそ、他と比べたり軽く扱ったりせず、その土地ならではの味として尊重する姿勢が大切です。
旅先で出会うソウルフードを通して、その土地の人々の価値観や文化を味わうことも、自転車旅やご当地グルメの大きな魅力なのです。
※本記事は筆者の個人的経験と視点に基づくものであり、実際のご当地事情には地域差や個人差があります。
伊丹空港のANA側に、蓬莱551の店がありますね。
日曜日もランチを食べてから、東京に帰りました。
昔はよく伊丹に行っていたんですがねー。その時に知っていたら・・・
むっちゃ、ごーわく!!
播州弁 再現しました。
御座候大好きです☆
姫路に3カ月ほど住んでいましたがそれほどまでに御座候にこだわりがあるのを知りませんでした。
そうそう、ごうわくにはびっくりしましたけど。(笑)
> ヨッシーパパ様
蓬莱はお土産の定番ですが、室内への持ち込みをするときは、周りの人の視線が痛いです。
> moumou様
伊丹で、蓬莱や御座候に思い入れのある人は少ないと思いますよ。
大阪でも南の方だから、関空の利用の時に注意がいるかもしれません。
> hayazou2002様
他の地方の人が聞いたら、全く意味が分からないかもしれない言葉の代表格ですね。
ワタクシも御座候が大好きです。
> tac-phen様
御座候と、フェスタの地下のたこ焼きは、子供の頃から姫路の大定番だった気がします。
「業を煮やす」からなまって「ごうわく」なのでしょうけど、分かりにくいですね。