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ロードバイクタイヤの太さと速さ。28cと32c、太いと遅くなる?

みぞお
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ロードバイクのタイヤは、最近プロの世界でも太くなる傾向にあります。かつて主流だった23cより25cが速い、28cも速い、というのは今や常識です。

では、32c、35c、40cと太くなるにつれて、速さの違いはどうなるのでしょうか? 「太ければ太いほど遅くなる」という考え方で合っているのか?

舗装路を走る前提で、タイヤの太さが速度に与える影響について、多くのサイクリストの意見をもとに解説します。

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25cと28cが最速という新常識

かつては「細いほど速い」と信じられていましたが、現在では理論上、25cや28cが最も転がり抵抗が軽いとされています。

あるテストでは、1時間のタイムトライアルにおいて23cより25cが30秒近く速かったというデータもあります。

ただし、これは「転がり抵抗」だけの話です。実際の速さは、転がり抵抗、タイヤ重量(加速)、空気抵抗、そして乗り心地(疲労度)のすべてを足し引きして決まります。

タイヤの性能を引き出すリムのワイド化

なぜ、かつての常識が覆り、太いタイヤの方が速くなったのでしょうか?

その最大の理由は、ロードバイクのリム幅が太くなった(ワイドリム化)からです。

昔はリムの内幅が13mmや15mmが主流でしたが、今や17mmや19mmでもロードバイク用として当たり前になりました。

リムが太くなったことで、25cや28cといった太めのタイヤを装着した際に、タイヤが理想的な形状(扁平率が高く)になり、路面との接地面が最適化(少なく)されたのです。

太いタイヤは加速が「もっさり」する?

「32cや35cになると、さすがに遅くなるのでは?」という疑問は、主に「加速感」にあります。

タイヤが太くなると、使われるゴムや素材の量が増えるため、一般的にタイヤ自体の重量が重くなります。

そのため、ゼロスタートやコーナーからの立ち上がり、登り坂での加速時に、漕ぎ出しが「もっさりする」と感じる人が多いです。加速の鋭さ(軽快感)を求めるなら、細く軽いタイヤが有利です。

太いタイヤは乗り心地と転がり抵抗に優れる

太いタイヤの明確なメリットは「乗り心地(快適性)」です。エアボリュームが増えるため、路面からの衝撃を和らげてくれます。

そして、これは「速さ」にも繋がります。

日本の公道は、荒れたアスファルトが多いです。細くて高圧なタイヤは路面で跳ねてしまい、グリップを失うだけでなく、跳ねることで逆に転がり抵抗が悪化します。

32cなどの太いタイヤを適正な低圧(低圧にできるのがメリット)で使うと、路面の凹凸をしなやかに吸収し、「氷の上を滑るように転がる」と表現するライダーもいます。ブレーキ性能やコーナリングの安定感が増すのも大きな利点です。

プロが選ぶタイヤ幅は28cが主流

では、プロ選手は何cを使っているのでしょうか?

現在のプロロードレースで使われるタイヤは、25cと28cがほとんどです。特に近年は28cが主流となっています。

パリ~ルーベのような石畳の過酷なレースでは、路面状況に合わせて30cや32cが使われることもありますが、一般的なロードレースでは28cが実質的な最大サイズと考えてよいでしょう。

結論:自分に合う太さを見つけるのがベスト

タイヤの速さは、加速(軽さ)、転がり抵抗、空気抵抗、乗り心地(疲労)など、多くの要素が複雑に絡み合います。

  • 28cまで: 現代のワイドリムとの組み合わせで、転がり抵抗と空力のバランスが最も良い。
  • 32c以上: 加速感や重量では不利になるが、荒れた路面での快適性や実質的な転がり抵抗で有利になる場合がある。

「35cあたりから、速度の出しにくさがハッキリわかるようになる」という感覚は、恐らく正しいでしょう。

もしあなたのフレームが対応しているなら、28cと32cを試してみて、自分の走る道やスタイルに、どちらが「しっくりくるか」を見つけるのがベストな選択と言えそうです。

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おっさんサイクリスト
自転車趣味歴だけは長いサイクリスト。レースは観戦するもので、自転車旅を楽しんでいます。西日本を中心に活動しています。
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