台湾JIEKEの統合型ディスクブレーキ。約1秒でホースを着脱できる「JAK」システムとは
台湾の自転車部品メーカーであるJIEKE(捷克)が、独自のクイックコネクト技術を用いて約1秒で油圧ホースの着脱を可能にする新しいディスクブレーキシステムを発表しました。
本記事では、台湾の自転車業界紙の報道をもとに、組み立て効率やメンテナンス性を向上させる特許技術「JAK」の仕組みや、密閉型フルードチャンバーによるレバータッチの安定化など、e-bikeや都市型モビリティに向けた新たなOEMプラットフォームの詳細について客観的に解説します。
Bike News Online(台湾の業界紙)の記事をまとめました。
台湾JIEKE、約1秒で着脱できる油圧ブレーキシステムを発表
台湾の油圧ブレーキメーカー、JIEKE(捷克)が、ブレーキレバー・クイックコネクトホース・CBS連動ブレーキシステム・油圧キャリパー・ローターを一体化した、新しい統合型ディスクブレーキシステムを発表した。同社独自の「JAK」クイックコネクト技術と圧力補償技術を組み合わせることで、制動力の安定性、組み立て効率、メンテナンス性の向上を狙う内容となっている。
- 油圧ホースを約1秒で着脱できる特許技術「JAK」クイックコネクトシステムを核とした一体型ブレーキプラットフォーム
- 密閉型フルードチャンバーと圧力補償構造により、空気混入を抑えエア抜き頻度を削減
- ホースを隠す配線設計により、すっきりとした車体デザインを実現
- e-bike・都市型モビリティ向けOEM(相手先ブランド生産)市場を主なターゲットに想定
コネクター「HQ-1A」「HQ-3」― 油圧ホースを「約1秒」で着脱
今回の発表の目玉となるのが、特許取得済みの「JAK」クイックコネクトシステムだ。油圧ブレーキホースの接続・取り外しを、わずか約1秒で完了できるよう設計されている。専用コネクター「HQ-1A」「HQ-3」により、従来の油圧ホース取り付け作業に伴う複雑さと手間を解消することを狙っているという。
- ①位置を合わせる(アライン)
- ②差し込む(インサート)
- ③ロックする(ロック)
- ④解除する(リリース)
この直感的な4ステップにより、組み立て工程数を減らしながら、確実で液漏れの心配が少ない接続を実現するとしている。
「圧力補償」構造で、レバータッチの安定性を追求
JAKはまた、独自の圧力補償型密閉ブレーキシステムも同時に紹介している。完全密閉のフルードチャンバー、特許取得済みの密閉ブリージング通路、そして圧力補償構造を組み合わせることで、空気の混入を抑え、長期間使用しても内部圧力を安定した状態に保つ設計だという。
これにより、長距離ライド中や輸送時、あるいは自転車を逆さまに保管した際などに油圧回路へ空気が入り込むことで生じがちな、レバータッチの変化を最小限に抑えられるとしている。空気の混入が減ることで、エア抜き作業をはじめとするブレーキメンテナンスの頻度も減らせる可能性があるという。
狙いは「e-bike・都市型モビリティ」向けOEM市場
JIEKEは、クイックコネクト式のフィッティング、密閉型油圧アーキテクチャ、そして完成されたブレーキシステム一式を組み合わせることで、自転車ブランドおよびOEM顧客に対し、より効率的で信頼性が高く、メンテナンス性に優れたブレーキプラットフォームの提供を目指すとしている。
ホースを隠す配線設計は、車体デザインをすっきりと見せる効果があるだけでなく、OEMメーカーにとっては生産・組み立て工程の簡略化にもつながる。特にe-bikeや都市型モビリティのプラットフォームとの親和性が高いとされ、完成車メーカー側の量産効率向上に直結する提案と言えそうだ。
まとめ
一般消費者が店頭で目にする機会は少ないかもしれないが、こうしたOEM向けの油圧ブレーキ技術の進化は、今後登場するe-bikeや都市型自転車の完成度に直結する重要な要素だ。台湾の自転車部品産業が、こうした「組み立てやすさ」「メンテナンス性」といった観点からも技術革新を続けている様子がうかがえる発表と言える。



- “JIEKE Introduces Quick-Connect Hydraulic Brakes”, Bike News Online(Wheel Giant、台湾)、2026年9月16日
