【MTBディスクブレーキ整備記録】音鳴りの原因はローターとパッドの相性?DIY交換で静かな走りを取り戻す方法

「ブレーキをかけるたびに“キーッ”と鳴る…」
そんな悩みを抱えていた筆者が、MTBのディスクブレーキ音鳴りを解消するために行った部品交換と整備の記録を紹介します。
今回は、テクトロ製ローターからシマノ製への交換、メタルパッドからレジンパッドへの変更、そして工具選びや取り付けの注意点まで、実際の作業工程を写真付きで解説します。
この記事でわかること
- MTBディスクブレーキの音鳴り原因と対策方法
- テクトロ→シマノへのローター交換手順と工具選び
- メタルパッド→レジンパッドへの変更による制動感の違い
- トルクスレンチの選び方と取り付け時の注意点
- DIY整備で得られた静音性と満足感
ブレーキ音が我慢できない…フロントブレーキを交換することに
最近、フロントブレーキの音鳴りがひどく、さすがに我慢できないレベルに。
最初は「しばらく乗ってれば馴染むかな」と様子を見ていたのですが、信号で止まるたびに「キーッ」と鳴るのは精神的にもかなりキツい…。
そこで思い切って、ブレーキ関連の部品を交換することにしました。
テクトロからシマノへ交換
今回は、ブレーキ周りのアップグレードとして「ローターをテクトロ製からシマノ製(SM-RT61)に交換」し、同時に「ブレーキパッドをメタルからレジンに変更」して試すことにしました。
メタルパッド対応を優先
ただし、できればメタルパッドはそのまま使い続けたいという思いもあります。そのため、まずはメタルパッドに対応しているローター(Deore SM-RT61)への交換から着手しました。これにより、将来的にメタルパッドへ戻す選択肢も残せます。
問題発生|まさかのトラブルで手が止まる
意気込んで交換作業をスタートしたものの、予想外の問題が発生…。
「え、なんで?」と手が止まりました。
ねじ穴が違う!?まさかのトルクス仕様に戸惑う
交換作業を進めていたところ、ここで想定外の事態が発生。
6ボルトローターのネジ穴が、見慣れた六角(ヘキサ)ではなく、トルクス(六角星形)仕様だったのです。
「えっ、六角じゃないの?」と一瞬フリーズ。
工具箱の中をあさっても、もちろんトルクスレンチなんて入っていません……。
工具不足で中断、慌ててトルクスレンチを買いに走る
交換作業はいったん中断。
急遽、近所のホームセンターへトルクスレンチを買いに行くことに。
余計な出費ではありましたが、こういう“工具の壁”もロードバイクあるあるですよね。
作業スタート|まずは旧ローターを取り外し
必要な工具も揃ったので、気を取り直して作業再開。
まずは古いローターの取り外しから始めます。
取り外すだけなので、ここはサクッと終了。難しいことは何もありません。
新旧ローター 比較してみた
お約束の「新旧ローター比較」をやっておきましょう。
左がテクトロ製の旧ローター、右がシマノ製の新ローターです。
※写真では伝わりにくいですが、厚みが明らかに違います。
その影響もあり、重量にも差が出ました。
重量比較|誤差レベルの違い
今回交換したディスクローターの重量を比較してみました。
旧:テクトロ製ローター … 113g
新:シマノ製ローター … 147g
重量は34gアップしましたが、そもそも車体が15kg級のMTBなので、正直この差は誤差レベル。
むしろ、制動力と信頼性がアップするなら大歓迎です!
交換|新しいローターを取り付ける
新しいシマノのローターを固定していきます。
ボルトを対角線上に少しずつ締めるのがポイントです。
※しっかり固定しないと異音やガタつきの原因になります。
スペーサーを忘れずに取り付けよう
ローターと一緒に付属していた「スペーサーらしき部品」は、見逃しがちですが大事なパーツ。取り付け面の圧力を均等に分散させるためのマウントスペーサーのようです。
これを忘れると、取り付け時にローターがズレたり、走行中のトラブルにつながる可能性もあるので要注意です。
ネジをしっかり締めて取り付け完了
スペーサーをセットしたら、ネジを順に対角線上に締めていきます。均等に力をかけることで、ブレのない取り付けができます。
取り付け後は、こんな仕上がりになりました👇
フレームにセット|ローター交換後の印象
交換したホイール(ローター)をフレームに取り付けました。
見た目からして剛性が増した印象で、なんだか頼もしい!
特にブレーキ周りは、安全性にも関わる部分なので、しっかり感があると安心です。
完成|ブレーキ交換作業のまとめ
まだ外での走行はしていませんが、現段階でブレーキからの音鳴りは全くなくなりました。
これで一旦作業は完了とします。快適な走りが期待できそうです。
【まとめ】“音鳴りは我慢しなくていい”——ローターとパッドの相性でMTBの快適性は劇的に変わる
今回の整備を通じて実感したのは、ブレーキの音鳴りは“部品の相性”と“取り付け精度”で大きく変わるということ。
テクトロ製ローター+メタルパッドの組み合わせでは、制動力はあるものの音鳴りがひどく、シマノ製ローター+レジンパッドに変更したことで、静かで滑らかなブレーキングが実現しました。
また、トルクスレンチの購入やスペーサーの取り付けなど、工具選びと細かな作業が仕上がりに直結することも改めて実感。MTBは重量がある分、多少のパーツ重量増は気にならず、“快適性と安全性”を優先した選択が正解でした。
音鳴りに悩んでいる方は、ローターとパッドの組み合わせを見直すだけで、驚くほど快適な走りが手に入るかもしれません。
DIY整備で得られる達成感も含めて、ぜひ一度試してみてください。