[フルクラム(Fulcrum)]ホイール グレード 一覧(25年版)
2025年ホイールグレード
フルクラムのホイールグレードをまとめました
フルクラム(Fulcrum Wheels)とは?
フルクラム(Fulcrum Wheels S.r.l.)は、2004年にイタリアで設立された自転車用ホイールメーカーです。設立当初から、高性能ホイールの設計と製造に特化し、ロードバイク、グラベルバイク、マウンテンバイク用のホイールを幅広く展開しています。フルクラムは、世界的に有名な自転車ブランド「カンパニョーロ(Campagnolo)」の関連会社でありながら、独自のブランドとして発展を遂げています。
会社概要
- 設立年:2004年
- 本社所在地:イタリア、ヴィチェンツァ(Vicenza)
- 創業背景:カンパニョーロ製品に加えて、シマノやスラムのドライブトレインに対応するホイールを提供するために設立
- 事業内容:自転車ホイール、ハブ、アクセサリーの設計・製造・販売
- 製品展開:ロードバイク、グラベルバイク、マウンテンバイク用ホイール
- 主な市場:世界中のプロライダー、アマチュアサイクリスト、サイクリング愛好家
フルクラムの特徴と理念
卓越した技術と革新性
フルクラムは、ホイールの設計と製造において高い技術力を持っています。特に以下の独自技術が有名です
- 2:1スポークパターン:駆動側のスポークを倍増させることで、パワー伝達効率を向上
- MoMag™(Mounting Magnet):リム内でニップルを固定する技術により、ホイールの強度を維持しながら軽量化
- C19~C23ワイドリム設計:幅広いタイヤ互換性を提供し、快適性とグリップ性能を向上
- USB & CULTベアリング:セラミックベアリングを採用し、高い回転性能を実現
プロフェッショナル向けの性能
フルクラムのホイールは、多くのプロ選手やプロチームによって使用されています
特に、ツール・ド・フランスやジロ・デ・イタリアなどのトップレースでの採用実績があります
シマノ・スラム対応
フルクラムの設立の背景には、シマノやスラムのドライブトレインを使用するライダー向けに高性能なホイールを提供するという使命がありました
そのため、フルクラムのホイールはカンパニョーロだけでなく、幅広いコンポーネントとの互換性を持っています
耐久性と実用性の両立
フルクラムのホイールは、軽量性や剛性に加え、耐久性やメンテナンスのしやすさにも重点を置いています
プロライダーだけでなく、日常のトレーニングやロングライドを楽しむアマチュアライダーにも適しています
美しいデザインとイタリアの職人技
フルクラムのホイールは、イタリアらしいエレガントで洗練されたデザインが特徴です
性能だけでなく、見た目にもこだわった製品を提供しています
主な製品ラインアップ
ロードバイク
- Speedシリーズ:エアロ性能と軽量性を追求したハイエンドモデル
- Racing Zeroシリーズ:万能性に優れたフルクラムのアイコン的存在
- Racing 3/5/6シリーズ:価格帯や用途に応じたミドルレンジ~エントリーモデル
グラベルバイク
- Rapid Redシリーズ:グラベルやアドベンチャーライド向け。耐久性と快適性を重視
マウンテンバイク
- Red Zoneシリーズ:クロスカントリーやオールマウンテン向け
- Red Fireシリーズ:エンデューロやダウンヒル向け
フルクラムの歴史と受賞実績
- 2004年:フルクラム設立。初のホイールラインアップを発表
- 2006年:独自技術「2:1スポークパターン」が注目を集める
- 2010年代:プロチームやトップレースでの採用が増加。ブランドとしての認知度が世界的に向上
- 2020年以降:グラベルバイク用ホイールの開発に注力し、Rapid Redシリーズを展開
ロードバイク用ホイールのグレード一覧
フルクラムのロードホイールは、エアロ性能、軽量性、耐久性に基づいて構成されています
主にSpeed、Racing、Rapid Redシリーズが展開されています
Speedシリーズ
- 特徴
- エアロダイナミクスと軽量性を追求したハイエンドモデル
- 主なモデル:
- Speed 55 DB
- リムハイト55mmのディスクブレーキ専用エアロホイール
- 高速巡航に最適
- Speed 40 DB
- リムハイト40mmでオールラウンドに使用可能
- エアロ効果と登坂性能を両立。
- Speed 25 DB
- ヒルクライム用の軽量モデル
- 特に登坂での性能が際立つ
- Speed 55 DB
- 技術
- フルカーボンリム、USBセラミックベアリングを採用
Racing Zeroシリーズ
- 特徴
- フルクラムの代表作で、軽量性と高い剛性を持つ万能ホイール
- 主なモデル:
- Racing Zero Carbon DB
- カーボンリム採用のディスクブレーキモデル
- 軽量かつエアロ性能も高い。
- Racing Zero DB
- アルミリムで耐久性と剛性が高いディスクブレーキモデル
- Racing Zero Nite
- 特殊なDLCコーティングを施したアルミリムで、ブレーキ性能が向上(リムブレーキ専用)
- Racing Zero Carbon DB
- 技術
- 2:1スポークパターン、MoMag™(内部ニップル固定システム)、USBベアリング
3. Racing Quattroシリーズ
- 特徴
- コストパフォーマンスに優れたエアロホイール
- 主なモデル
- Racing Quattro Carbon DB
- 40mmハイトのカーボンリムを採用
- ディスクブレーキに最適
- Racing Quattro LG
- アルミリムモデル
- 剛性とエアロ性能のバランスが良い
- Racing Quattro Carbon DB
- 技術
- ワイドリム設計、2:1スポークパターン
Racing 3, 5, 6, 7シリーズ
- 特徴
- エントリーからミドルレンジ向けのホイール
- 耐久性と価格のバランスが良い
- 主なモデル
- Racing 3
- ロングライドやツーリング向けの軽量アルミモデル
- 耐久性も優れる
- Racing 5
- 初心者やトレーニング用に最適
- コストパフォーマンス重視
- Racing 6
- シンプルで信頼性が高いエントリーモデル
- Racing 7
- トレーニング用や日常使用に適したモデル
- Racing 3
- 技術
- 耐久性に優れた構造、シンプルな設計
Rapid Redシリーズ
- 特徴
- グラベルやアドベンチャーライド向けホイール
- 主なモデル
- Rapid Red 5 DB
- グラベル専用設計で、幅広いタイヤ互換性を持つ
- Rapid Red 3 DB
- 軽量性と耐久性を両立したミドルレンジモデル
- Rapid Red Carbon DB
- カーボンリム採用のハイエンドグラベルホイール
- Rapid Red 5 DB
- 技術
- チューブレスレディ、耐衝撃性が高いリム設計
マウンテンバイク用ホイールのグレード一覧
MTB用ホイールは、耐久性と軽量性を重視して設計されています
以下は代表的なモデルです
Red Zoneシリーズ
- 特徴
- クロスカントリー(XC)やオールマウンテン向けの軽量ホイール
- 主なモデル
- Red Zone Carbon DB
- カーボンリムで軽量性と剛性を両立
- Red Zone 3 DB
- アルミリムモデルで、耐久性とコストパフォーマンスに優れる
- Red Zone Carbon DB
2. Red Metalシリーズ
- 特徴
- トレイルやエンデューロ向け
- 主なモデル
- Red Metal 5 DB
- エントリーレベルのMTBホイール
- Red Metal 3 DB
- オールマウンテンに最適なミドルレンジモデル
- Red Metal 5 DB
3. Red Fireシリーズ
- 特徴
- エンデューロやダウンヒル向けのハードユースモデル
- 主なモデル
- Red Fire 5 DB
- ワイドリム設計で幅広いタイヤに対応
- Red Fire 3 DB
- ハイグレードのエンデューロホイール
- Red Fire 5 DB
フルクラムホイールの主な技術
- 2:1スポークパターン
- 駆動側と非駆動側でスポーク数を調整し、パワー伝達効率を向上
- MoMag™
- リム内に隠されたニップル構造で、軽量化とメンテナンス性を実現
- USBセラミックベアリング
- 高い回転性能と耐久性を持つ
- C19~C23ワイドリム設計
- 現代のワイドタイヤに最適化
廃盤モデル一覧
フルクラム(Fulcrum)の廃盤モデルには、特定の時代のニーズや技術の進化に伴ってラインナップから外れたものがあります
これらのモデルは、後継製品や新技術を取り入れた新シリーズによって置き換えられました
以下に、廃盤となった主なモデルを詳しく紹介します。
Racing 1
- 概要
- フルクラムの中級ホイールシリーズで、軽量性と剛性を両立したアルミリムモデル
- 特徴:
- スポークはアルミ製で軽量化
- 高い剛性と加速性能が評価された
- 廃盤理由
- 後継モデルであるRacing ZeroやRacing 3の登場によりラインアップから外れる
Racing 7 LG
- 概要
- エントリーユーザー向けのホイール。日常ライドやトレーニングに最適
- 特徴
- LG(Large Granular)デザインでリムがワイド化
- コストパフォーマンスが高い
- 廃盤理由
- エントリーモデルの整理に伴い、Racing 6に統合
Racing Quattroシリーズ(アルミ版)
- 概要
- 40mmリムハイトでエアロ性能を備えたアルミリムの万能ホイール
- 特徴
- 初期のクアトロシリーズはアルミリムが中心
- 高い剛性と空力性能が特徴
- 廃盤理由
- カーボンモデルが普及し、需要が移行したため
Red Metalシリーズ(旧バージョン)
- 概要
- マウンテンバイク向けホイールの初期シリーズ
- 特徴
- 耐久性が高く、エントリーユーザーに人気
- カーボンリムはまだ採用されていなかった
- 廃盤理由
- 新しい素材技術や後継モデル(Red Zone、Red Fire)の登場
Red Windシリーズ
- 概要
- リムハイトの選択肢が多いアルミとカーボンのハイブリッドホイール
- 特徴
- エアロ性能とコストのバランスが良い
- チューブラーとクリンチャーが選択可能
- 廃盤理由
- 完全なカーボンホイールが主流となり、需要が減少
Speed 40T
- 概要
- タイムトライアルやトライアスロン向けのチューブラー仕様エアロホイール
- 特徴
- 軽量カーボンリムと優れたエアロ性能
- プロ選手に使用されたモデル
- 廃盤理由
- チューブラー仕様の需要減少とディスクブレーキ対応モデルの普及
Rapid Red 3(初代)
- 概要
- グラベルホイールとして登場した初期モデル
- 特徴
- チューブレスタイヤに対応
- グラベルバイクの普及に先駆けて開発
- 廃盤理由
- 改良版のRapid Red 3 DBなど、新しい設計に置き換え
Racing Zero Nite
- 概要
- アルミリムにDLCコーティングを施し、リムブレーキ性能を向上させたモデル
- 特徴
- ブレーキ性能とリムの耐久性が大幅に向上
- 軽量で剛性が高く、ロードレースで高い人気
- 廃盤理由
- リムブレーキモデルの需要低下と、ディスクブレーキモデルの拡大
Racing Lightシリーズ
- 概要
- フルクラムの軽量ホイールシリーズ
- 特徴
- アルミリムやハブの軽量化を徹底
- クライミング性能に優れた設計
- 廃盤理由
- レーシングゼロやSpeedシリーズに統合
Red Carbon
- 概要
- MTB向けの初期カーボンホイールモデル
- 特徴
- 軽量でありながら高い剛性を持つ
- 初期のグラベルやクロスカントリーで使用
- 廃盤理由
- 技術の進化に伴い、Red Zone Carbonや新世代のカーボンホイールに置き換え
廃盤モデルの背景
- 技術の進化
- 新素材(カーボン、軽量アルミ)の採用や、ディスクブレーキの普及により、旧モデルが置き換えられることが多い
- 市場の変化
- グラベルやディスクブレーキ対応ホイールの需要増加により、リムブレーキ専用や従来のアルミホイールが廃盤となる傾向
- シリーズ統合
- RacingシリーズやSpeedシリーズなどの一部ラインアップが整理され、効率化が図られている
マイナーなグレード一覧
フルクラム(Fulcrum)のホイールラインアップは、主要なグレード(Speed、Racing Zero、Rapid Redなど)がよく知られていますが、マイナーなグレードや特定用途向けのモデルも存在します
以下は現行および廃盤を含めた、あまり知られていないマイナーなグレードの一覧です
1. Racing 4シリーズ(現行モデル)
- 概要
- ミッドレンジモデルとして位置付けられたホイール
- 用途
- トレーニングやロングライド
- 特徴
- 34mmリムハイトのエアロアルミホイール
- チューブレスレディ対応
- 比較的手頃な価格で高い性能を発揮
- 対象
- エントリーレースや軽量性を求めるアマチュアサイクリスト
Racing Sportシリーズ(廃盤)
- 概要
- エントリークラスに位置するアルミホイール
- 用途
- 通勤や日常ライド向け
- 特徴
- 基本的な性能にフォーカスし、価格を抑えた設計
- リムハイトは低めで、扱いやすい
- 廃盤理由
- Racing 6や7シリーズに統合
Red Powerシリーズ(廃盤)
- 概要
- マウンテンバイク向けのホイールシリーズ
- 用途
- エントリーからミドルレンジのトレイルライド
- 特徴
- アルミリム採用で耐久性重視
- リーズナブルな価格帯
- 廃盤理由
- Red ZoneやRed Fireシリーズに移行
Red Passionシリーズ(廃盤)
- 概要
- クロスカントリー(XC)向けに開発された軽量ホイール
- 用途
- 競技志向のMTBライダー向け
- 特徴
- 軽量化を重視したカーボンハブ
- 高剛性設計でパワー伝達効率が高い
- 廃盤理由
- Red Zone Carbonの登場により廃盤
Racing 2シリーズ(廃盤)
- 概要
- Racing Zeroに近い性能を持つアルミホイール
- 用途
- レース志向のライダー向け
- 特徴
- スポークがアルミで軽量
- 高剛性で加速性能に優れる
- 廃盤理由
- Racing Zeroに統合され、ラインアップが整理
Red Metal XRP(廃盤)
- 概要
- マウンテンバイク向けのハイエンドホイール
- 用途
- クロスカントリーおよび軽量性を重視したライド
- 特徴
- 軽量アルミニウム製リム
- 高精度ハブでスムーズな回転性能
- 廃盤理由
- Red FireやRed Zoneの新シリーズに移行
Quattroシリーズ(廃盤)
- 概要
- ミッドレンジのエアロホイールシリーズ
- 用途
- エンデュランスやレーストレーニング
- 特徴
- 40mmリムハイト
- チューブレス対応モデルもあり
- 廃盤理由
- エアロ性能重視のSpeedシリーズやRacing 4シリーズが取って代わる
Rapid Response(RR)シリーズ(廃盤)
- 概要
- オールラウンド用途に対応した初期のモデル
- 用途
- ロードバイクやシクロクロス
- 特徴
- 耐久性に優れた設計
- 初期のグラベルバイクに適していた
- 廃盤理由
- グラベル向けのRapid Redシリーズに進化
Cross Rideシリーズ(廃盤)
- 概要
- シクロクロス用に特化したホイール
- 用途
- 泥や悪路に強い設計
- 特徴:
- 耐久性の高いリムとハブ
- チューブラータイヤに対応するモデルもあり
- 廃盤理由
- Rapid Redやロードホイールと統合されたため
Racing Zero Carbon DB 初代(廃盤)
- 概要
- ディスクブレーキ対応カーボンホイールの先駆けモデル
- 用途
- レースやヒルクライム向け
- 特徴
- 軽量カーボンリムと優れた剛性
- エアロダイナミクスに配慮した設計
- 廃盤理由
- 改良版のRacing Zero Carbon DBが登場
中古市場で見つける
これらのマイナーグレードは廃盤となることが多いですが、一部は中古市場で見つけることができ、クラシックなデザインや独自の性能を楽しむことが可能です
まとめ
主なコンポーネント・ホイールメーカーのグレードなどについてまとめています