「もう一度リムブレーキに乗りたい」と思わせる至高の一台。Fireflyの新型オールロードが美しすぎる
現在のロードバイク市場は完全にディスクブレーキが主流となりました。「もうリムブレーキの新作フレームを見ることはないだろう」と思っていた方も多いのではないでしょうか。
しかし、アメリカ・ボストンに拠点を置くカスタムチタンフレームビルダーのFirefly(ファイアフライ)が、その常識を覆す美しい「新型オールロード」を発表しました。
海外の有力メディアでも「こんなことを言う日が来るとは思わなかったが、これを見たらまたリムブレーキのバイクが欲しくなってしまった」と大絶賛されています。今回は、この心惹かれるチタン製オールロードの魅力に迫ります。
ディスク全盛期に放つ「リムブレーキ」のオールロード

最新のオールロードといえば、太いタイヤとディスクブレーキの組み合わせが当たり前です。しかし、ファイアフライはあえてリムブレーキを採用し、現代的な走行性能とクラシックな美しさを高い次元で融合させました。
芸術品のようなチタンフレーム

ファイアフライといえば、ため息が出るほど美しいTIG溶接と、鮮やかなアノダイズド(陽極酸化)処理が施されたチタンフレームが代名詞です。
今回の新型オールロードでも、その職人技は健在。チタン特有の鈍い輝きに、精密にコントロールされた美しい溶接痕が並び、まさに「一生モノ」と呼ぶにふさわしい仕上がりになっています。
最新技術「3Dプリントチタン」の活用

単なる懐古主義のバイクではありません。チェーンステーのヨーク(BB周辺の接合部)やドロップアウトには、3Dプリントされたチタンパーツが採用されています。
これにより、リムブレーキ仕様でありながら、現代のオールロードに求められる十分なタイヤクリアランスと、狙い通りのフレーム剛性を両立させているのです。
太めのタイヤを呑み込む絶妙な設計

リムブレーキ最大の弱点といえば「タイヤクリアランスの限界」でした。通常のキャリパーブレーキでは、せいぜい28Cのタイヤを入れるのが限界です。
しかし、このファイアフライのオールロードは、ロングアーチのキャリパーブレーキ(またはセンタープルブレーキ)を前提にフレームを専用設計しています。
- 最大35C〜38Cクラスのタイヤに対応
- フェンダー(泥除け)の装着も可能
- 未舗装路(グラベル)も快適に走破できるジオメトリー
「リムブレーキの軽快でクリーンなルックス」を保ちながら、「グラベルも走れる懐の深さ」を実現している点が、多くのサイクリストの心を掴んで離さない理由です。

気になる価格とオーダー方法は?

ファイアフライはフルカスタムオーダーのブランドであるため、仕様によって価格は大きく変動します。参考として、ベースとなるチタンフレームセットの基本価格帯を日本円に換算してみましょう。
- フレームセット基本価格:約850,000円〜900,000円
- (※カスタムオプション・為替レートにより変動)
- 完成車価格の目安:約1,500,000円〜2,000,000円オーバー
決して安い買い物ではありませんが、自分の体格や乗り方に合わせてジオメトリーを1から設計し、好みのチタンカラー(アノダイズド処理)を施せることを考えれば、究極の「上がりの一台」として検討する価値は十分にあります。

ファイアフライは世界中からバックオーダーを抱える人気ビルダーのため、納期は数年待ちになることも珍しくありません。検討されている方は、国内の正規取扱店(プロショップ)へ早めに相談することをおすすめします。
まとめ:リムブレーキはまだ終わっていない
ディスクブレーキの制動力や全天候型の性能は確かに素晴らしいものです。しかし、リムブレーキ特有の「スッキリとしたフロントフォーク周りの造形」や「メンテナンスのしやすさ」、そして「軽量さ」には、数値では測れないロマンがあります。
ファイアフライの新型オールロードは、そんなリムブレーキの魅力を現代の技術で再定義してくれました。
「やっぱり自転車は、このシルエットが一番美しい」
そう直感させてくれるこのバイク。最新のカーボンエアロロードとは対極にある、もう一つのロードバイクの最適解と言えるのではないでしょうか。
