異音の正体は“フリー”だった!WH-RS80ホイールの静音化カスタム記録

「リアホイールからカチカチ音がする…」
そんな違和感を抱えながら走っていたある日、ついにフリーの異常を疑うことに。
今回の主役は、シマノのカーボンラミネートホイールWH-RS80。
DURA-ACEグレードに迫る性能を持ちながら、フリーの構造は意外とシンプル。
そこで今回は、フリーの交換作業を中心に、必要な工具や注意点、交換後の変化をまとめました。
🔧 この記事でわかること
- WH-RS80のフリー交換に必要な工具と手順
- ロックリングの外し方と“固着”への対処法
- 新旧フリーの違いと、交換後の回転音の変化
- DIYで静音化&回転性能アップを目指すコツ
ホイールからの異音発生|グリスアップでは解決せず…!
メインで使用しているSHIMANO WH-RS80ホイールから、ある日突然「ゴトゴト…」という異音が発生。
まず疑ったのはハブ内部のグリス切れやベアリングの摩耗。
そこで、ハブのオーバーホール(グリスアップ)を実施してみました。
グリスアップの結果 → 効果なし
- ハブを分解し、ベアリングの洗浄とグリスの再充填を行ったものの、
- 異音はまったく改善されず、走行中の不快な振動も継続…
POINT|“異音=不具合”は絶対に見逃さない!
放置すると、パーツの破損や走行中のトラブルにつながる可能性も
自転車の異音は、必ずどこかに不具合があるサイン

🔁 異音の原因は“フリーボディ”だった!交換で静音化に成功
ハブのオーバーホール(グリスアップ)をしても異音が改善されなかったため、
次に疑ったのがフリーボディの劣化。
ネットで情報を集めた結果、WH-RS80に対応するフリーボディをAmazonで購入することにしました。
フリーボディ&ベアリング交換|異音の根源にメスを入れる30分作業記録
異音の原因を突き止めたら、あとはフリーボディとベアリングの交換作業へ。
作業自体はシンプルですが、汚れ・固着・傷のチェックなど、見逃せないポイントが満載です。
①スプロケットを取り外す
ロックリング工具でスプロケットを外し、フリーボディにアクセス
②玉受け・ベアリングを外す
スパナや専用工具でカップを開ける
4日前に入れたはずの緑のプレミアムグリスが真っ黒に変色しており、汚れの蓄積が深刻
③フリーボディを取り外す
10mmアーレンキーでフィキシングボルトを緩めて取り外し
かなりのトルクが必要で、力技になる場面も
④新旧フリーボディの比較
見た目は同じでも、古い方は手で回すとゴロゴロと異音
グリス切れや内部摩耗が進行していたと推測
⑤ベアリングの傷を確認&交換
フリーの反対側のベアリングに明らかな傷と輝きの差
反フリー側のベアリング
左右のベアリングに差が出ている
両側とも新品に交換し、グリスをたっぷり充填
⑥組み戻し&調整
ベアリングの当たりを調整し、スプロケットを装着
最後にピナレロへアセンブルして作業完了
まとめ|古くても使い続けたいWH-RS80、部品確保が今後のカギに
WH-RS80ホイールは発売から年数が経ち、すでに生産終了モデルとなっています。
そのため、フリーボディやベアリングなどの補修パーツは徐々に入手困難になりつつあります。
今後の部品調達に関するポイント
- シマノ純正パーツの在庫は減少傾向
→ 一部の通販サイトやショップでは、すでに取り扱い終了のケースも - 互換パーツや中古品での対応が現実的に
→ フリーボディやベアリングは、型番さえ分かれば代替品で対応可能な場合も多い - 早めの予備パーツ確保が安心
→ 今後も使い続けたいなら、今のうちに予備を確保しておくのがベスト
“古いけど、まだ使える”という安心感
- 今回のフリー交換とベアリング交換で、異音も解消し、走行性能も復活
- パーツさえ確保できれば、WH-RS80はまだまだ現役で使えるホイール
フリーボディに絡んでいた“糸”の正体は?→ タイヤから剥がれた繊維の可能性大!
フリーボディを外した際に見つけた“糸のようなもの”――
一見すると「服の繊維?」「路上のゴミ?」と思ってしまいがちですが、
実はこれ、タイヤの内部構造から剥がれた繊維(ケーシング)である可能性が高いです。
なぜタイヤの繊維がフリーボディに絡むのか?
- タイヤのトレッドが摩耗・劣化すると、内部のナイロンやケブラー繊維が露出することがあります
- 走行中に繊維が切れて飛び出し、遠心力で巻き上げられてハブ周辺に絡みつくことも
- 特にリアホイールのフリー側は構造的に“巻き込みやすい”ため、こうした現象が起こりやすい
対処法と予防策
- タイヤのサイドやトレッドのひび割れ・剥離を定期的にチェック
- 異物が絡んでいたら、すぐに除去してグリスやベアリングへの侵入を防ぐ
- タイヤの寿命が近いサインとしても捉えられるので、交換時期の目安にも◎
フリー交換で感じた、“音”と“回転”の変化
異音の原因は“フリーの摩耗”だった
走行中に気になっていたカチカチ音。
スプロケットを外してみると、フリー内部のグリス切れと摩耗が進行しており、
「これは交換したほうが早い」と判断しました。
ロックリングの固着には要注意
フリーを外すには、ロックリングを外す専用工具が必要。
今回は固着が強く、力加減と工具のかけ方にコツが必要でした。
無理に回すとネジ山を傷めるリスクもあるため、慎重な作業が求められます。
交換後は“静かで軽い”回転に
新しいフリーに交換したことで、回転音が静かになり、ペダリングも軽やかに。
「これが本来のRS80の性能か」と思えるほどの変化がありました。