【ブエルタ】ポガチャル落車の新たな詳細。時速60kmでの給水が招いた不運な事故

みぞお
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ブエルタ・ア・エスパーニャ第8ステージで発生し、タデイ・ポガチャル選手の途中棄権という波乱を呼んだ大落車。その事故当時の状況について、チーム関係者やチームメイトの証言により新たな詳細が明らかになりました。

ロードバイクに乗り続けていると、集団走行中の水分補給がいかに気を抜けない瞬間であるか、実体験として理解できる部分があります。片手でハンドルからボトルへ手を伸ばすその一瞬の動作が、時速60kmというプロの高速域では致命的なバランスの崩れにつながってしまったようです。

本記事では、海外の自転車メディアに掲載された証言記事をもとに、世界最高峰のバイクコントロール技術を持つポガチャル選手がなぜ転倒に至ったのか、その詳細な要因とレース全体に与えた影響について整理して解説します。

Domestique・CyclingUpToDateなどの証言記事をまとめました。

Tadej Pogačar Had Only One Hand on Bars Before Vuelta Crash

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ポガチャル選手の落車、新たな詳細が判明

ブエルタ・ア・エスパーニャ第8ステージでの大落車により、途中棄権を余儀なくされたタデイ・ポガチャル選手(UAEチームエミレーツ-XRG)。以前の記事でお伝えした通り、左鎖骨骨折・頸椎骨折・脳震盪という診断が下されていますが、事故の瞬間について新たな詳細が明らかになりました。落車の直前、ポガチャル選手は給水のためボトルに手を伸ばしており、ハンドルを握っていたのは片手だけだったというのです。

この記事のポイント
  • チーム代表ホシェアン・フェルナンデス・マチン氏が、落車の瞬間に片手運転だったことを明かした
  • チームメイトのパヴェル・シヴァコフ選手も、ボトルを取ろうとしていた場面を目撃したと証言
  • 前輪が路上の岩または障害物に接触したとみられ、片手運転だったことがバランスを崩す一因になった可能性
  • 時速およそ60kmという高速域での出来事で、片手だとハンドリングの制御が難しくなる

チーム代表が明かした「決定的な要因」

第9ステージのスタート地点で取材に応じたチーム代表マチン氏は、事故の瞬間についてVelo/Outside誌に説明しています。ポガチャル選手は水分補給のためボトルに手を伸ばしており、片手はボトル、もう片方の手だけがハンドルを握っている状態だったとのこと。マチン氏は、この「片手運転」の状態こそが、落車の決定的な要因になったとの見方を示しています。

中継映像には、前輪が路上の黒っぽい物体に接触する様子が捉えられていましたが、その物体が岩なのか、何らかの残骸なのか、あるいは落下した装備品なのかは、この時点でははっきりしていません。片手がボトルでふさがっていたことで、前輪が何かに乗り上げて跳ねた際の衝撃を十分にコントロールできなかった可能性がある、というのがマチン氏の見立てです。

「一瞬にして、すべてが変わった」

マチン氏は今回のブエルタについて、ポガチャル選手が絶好調でこの大会に臨み、多くのステージが彼向きの設定だったこと、グラナダでの勝利を思い描いていたことを振り返ったうえで、「もちろん、これは痛手だ」と率直な心境を語っています。順調だったレース展開が、まさに道路に転がる石ころ一つで一変してしまった、という趣旨のコメントを残しました。

すぐ後ろを走っていたシヴァコフ選手の証言

ポガチャル選手のすぐ背後を走っていたチームメイト、パヴェル・シヴァコフ選手も、事故を間近で目撃した一人です。第9ステージ前の取材で、自分はポガチャル選手の後輪のすぐ後ろにいたと説明。とっさに避けることはできたものの、あの状況で他にできることは何もなかったと振り返っています。

シヴァコフ選手の記憶によれば、ポガチャル選手は水分補給をしていた最中で、ボトルを取り出すか、あるいは戻そうとしていたところだったといいます。出来事があまりに一瞬の出来事だったため記憶は完全ではないとしつつも、まさにその「ボトル操作」の瞬間にバランスを崩したという印象を持っているとのことです。この証言は、マチン氏の説明を裏付ける形となりました。

ポガチャル選手はパリ〜ルーベの石畳区間や、アルプスの危険な下りでも卓越したバイクコントロールを見せる、世界最高峰のバイクハンドリング技術を持つ選手として知られています。しかし片手だけでハンドルを握っている状態では、前輪が岩やポットホールなどの障害物に接触した際の制御は格段に難しくなります。ましてや時速60km近い高速域であれば、なおさらです。

レース全体を揺るがした一瞬

ポガチャル選手の途中棄権により、それまでほぼ決着がついたかに見えていたブエルタ・ア・エスパーニャの様相は一変しました。落車前、2位のエンリク・マス選手(モビスター)に4分近いリードを築いていたポガチャル選手でしたが、そのマス選手が第9ステージ開始時点で首位の赤いジャージを引き継ぐことになりました(本人はポガチャル選手への配慮から、表彰台ではジャージの着用を辞退しています)。総合成績も上位6名が2分22秒以内にひしめく大接戦となり、レース構図そのものが大きく塗り替えられる結果となっています。

チームメイトのケビン・ヴァーマーク選手も、当時ポガチャル選手より少し前を走っており、背後で落車の音を聞いたと証言しています。何が起きたのかを振り返る証言が相次ぐ中、事故原因の全容は今なお完全には解明されていない状況です。

まとめ

「路上の岩に乗り上げた」という単純な事故に見えて、実際には給水のタイミングと片手運転が重なった、まさに不運としか言いようのない要因が重なっていたことが、今回の証言で明らかになりました。以前の記事でお伝えした通り、ポガチャル選手は現在、鎖骨の手術と回復に専念する段階にあります。世界選手権をはじめとする秋のビッグレースへの出場可否も含め、続報が入り次第お伝えします。

出典

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おっさんサイクリスト
関西在住の自転車DIY愛好家。 「自転車組立はプラモデルみたいで面白そう」という直感をきっかけに、ロードバイクの世界へ。 現在は、自転車の組立(バラ完)・メンテナンス情報のほか、10年以上続くフェリー輪行旅の記録、さらに家電修理などのライフハックも発信中。 「自分の手で直して楽しむ」をモットーに、初心者でも真似できる等身大のDIY記録を綴っています。
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