カスタム妄想
PR

【海外インプレ】Orbea新型Orca Aeroの実力。速さと軽さを備えた現代型エアロレーサー

みぞお
記事内に商品プロモーションを含む場合があります

スペインの自転車ブランドOrbea(オルベア)が誇るエアロロードバイク「Orca Aero」が、2026年モデルとしてさらなる進化を遂げました。

タイムトライアルバイクから着想を得た空力設計はそのままに、ジオメトリーの改良と大幅な軽量化を実現し、現代のロードレースで勝つための高い走行性能を備えています。

本記事では、海外自転車メディア『BikeRadar』の実車レビューをもとに、新型Orca Aeroの優れた加速性能や豊富なカスタマイズ性、競合モデルとの価格比較、そして乗り心地を劇的に改善するための「タイヤ換装」のポイントについて客観的に解説します。

スポンサーリンク【PR】

【海外インプレ】Orbea Orca Aero

新型「Orca Aero」は、軽く、速く、そして乗っていて楽しい現代的なエアロバイクだ。

総評

良い点:非常に優れたスペック構成/高速域での安定性/太めタイヤへの対応力

気になる点:比較的硬めの乗り味

もともと速いバイクだったOrbea Orca Aero。そのデザインは同ブランドのタイムトライアルバイク「Ordu」から着想を得ており、2026年モデルのリデザインでは、ジオメトリーの改良と軽量化により、そのスピード性能にさらに磨きをかけている。

この記事のポイント
  • フレームセット重量は先代モデルの1,153g(53cm)から900gへ、4分の1以上の軽量化
  • 完成車重量はトップグレード仕様で7.3kg(先代の同等グレードは8.25kg)
  • 37mmという、このタイプのバイクとしては破格のタイヤクリアランス
  • 価格は約216.0万円(英国9,999ポンド/米国12,127ドル/欧州10,999ユーロ)
  • 標準装備の29mmタイヤでは乗り味が硬め、太いタイヤへの換装がおすすめ

※価格は英国・米国・欧州での参考価格をもとに、2026年10月時点のレート(1ポンド=約216円、1ドル=約159円、1ユーロ=約185.7円)で円換算した参考値です。

走行性能 ― 「軽さ」が生む違い

3/4kgの軽量化は、実際の走行でも確かな違いを生んでいる。リム深さ57mm(内幅23mm)で、ペアでわずか1,373gという「RA57 LTD CS」カーボンスポークホイールセットを筆頭に、各所に軽量化の工夫が見られる。

このホイールに、非常に軽快なVittoria「Corsa Speed」(29mm)タイヤを組み合わせることで、大きな踏み込みに生き生きと反応し、加速そのものを楽しめる一台に仕上がっている。

軽さは登りでも大きな武器になる。特にホイールまわりの軽さが効いていて、座った状態でも、ダンシングでも、Orca Aeroは軽快そのもの。ボトムブラケットからリアホイールまで効率よく伝わる剛性の高いフレームのおかげで、踏み込んだ分だけしっかり応えてくれる。

ジオメトリー改良による「安定感」

今回のジオメトリー変更では、37mmという寛大なタイヤクリアランスに対応するためボトムブラケットが下げられている。これによりバイクの重心が下がり、直進安定性が大きく向上した。

スリムになったフロント周りと、幅を狭めたエアロシートポストにより、見た目の美しさも向上しているが、走行感覚そのものを損なってはいない。シートポストの薄型化に伴い、Di2バッテリーはボトムブラケット付近へ移設されており、この重量配分のわずかな変化も、Orca Aeroが醸し出す安定感・速さの一因になっているようだ。

47495153555760
シートチューブ(mm)459474499524545565592
トップチューブ(mm)505518530543555571584
ヘッドチューブ(mm)8492107122145163190
チェーンステー(mm)408408408408408408408
BBドロップ(mm)78787878767676
ホイールベース(mm)9669719739749859951009
ヘッドアングル(度)70.871.372.272.87373.273.2
シートアングル(度)74.57473.773.573.573.273.2
リーチ(mm)370375380385390397404
スタック(mm)495504520540560578604

テスト車両(57cm)のスタックは578mm、リーチは397mmと非常に低い数値。ホイールベースも995mmと短く、Orca Aeroのジオメトリーは全体として標準的なレース志向のセッティングからそう大きくは外れていない。

ポジション自体は、極端になりすぎない範囲でアグレッシブな仕上がりで好印象だが、同じくテストしたEddy Merckx「525R」(シートアングルがより立ち、スタックも高めで、より長時間エアロポジションを維持しやすい設計)と比べると、懐の深さではやや劣る印象だ。ブラケット上で過ごす時間が自然と長くなり、ドロップ部を握るのは下りやスプリントなど限られた場面にとどまった。もっとも、より細身のレーサーであれば、このポジションをより長時間保てるかもしれない。

ハンドリングとコックピットの選択肢

ハンドリングは優秀で、ステアリング操作への反応は機敏ながら、神経質になりすぎることはない。この背景には、Orbeaが全13種類という豊富なコックピットの組み合わせを用意している点が大きい。おかげで、近年流行りの過度に狭いハンドルバーを押し付けられることもなかった。

テストでは、Orbea独自のカスタムプログラム「MyO」を使い、センター・センターで400mm幅のハンドルバーと、110mm相当のステームを選択。狭めのハンドルバーが好みの人にも、十分な選択肢が用意されている。

ドライブトレイン・パワーメーター

ドライブトレインは、このバイクらしく純粋にレース志向。52/36Tのクランクセットと11-34Tのカセットの組み合わせで、コンポーネントはもちろんシマノ・デュラエースDi2 R9200で統一されている。このグレードには、比較的珍しいデュラエース製両側計測式パワーメーター「FC-R9200-P」も標準装備されている。

乗り心地 ― 「硬め」という評価の背景

滑らかな路面であれば、Orca Aeroは申し分のない速さを発揮し、ペースを保ちやすい。しかしこれは硬めのバイクであり、路面状態の悪い道に入ると、その硬さがやや気になってくる。同じタイヤサイズで比較した場合、フロント周りの方がリアよりも荒れた路面からの振動をうまく処理している印象だ。

タイヤ換装で大きく改善

近年路面状態が悪化している地域で試乗したところ、より高いコンプライアンス(路面追従性)が欲しいと感じる場面があった。幸い、Orca Aeroは37mmのタイヤクリアランスでこれに対応できる。ホイールをカーボンスポーク非搭載版の「Oquo RA57」に換装し、Continental「GP5000」のチューブレス35mmタイヤを組み合わせたところ、改善は顕著だった。リア周りの振動が軽減され、乗り心地の滑らかさが大幅に向上した。

注文時にOrbeaのカスタムプログラム「MyO」が利用できることを踏まえれば、標準装備の軽量な29mm「Corsa Speed」タイヤに加えて、もう少し幅広のタイヤオプションも選べるようになってほしいというのが正直な感想だ。

価格 ― 競合との比較

約216.0万円(9,999ポンド/12,127ドル/10,999ユーロ)というOrca Aero M10i LTDの価格は、決して安くはないが、競合と比較すると十分に健闘している。しかも常識の範囲内であれば、スペックをある程度自由にカスタマイズできる点も見逃せない。

競合モデルとの価格比較
  • Cervélo S5
    • (SRAM Red AXS、両側パワーメーター、Reserveホイール仕様):約260.0万円(12,750ポンド/14,500ドル/13,999ユーロ)
    • Orca Aeroより約59.4万円(2,750ポンド)高い
  • Trek Madone SLR 9 Gen 8
    • (デュラエースDi2、Bontragerカーボンホイール仕様):約216.0万円(10,000ポンド/12,899ドル/11,499ユーロ)とほぼ同水準
    • ただしパワーメーターは別途必要
  • Giant Propel Advanced SL 0
    • (デュラエースDi2仕様):約216.0万円(9,999ポンド/12,500ドル/12,000ユーロ)で肉薄
    • ただしこちらもパワーメーターは標準装備されていない

結論

Orca Aero M10i LTDは、現代的なエアロレースバイクの優れた一例と言える。ハンドリングは楽しく、スピードへの貪欲さは中毒性すら感じさせる。普段から滑らかな路面を走ることが多いのであれば、高い実力を備えたオールラウンドなエアロレーサーとして、Orca Aeroは申し分のない選択肢となるだろう。

そうでない場合は、Orca Aeroならではのクラストップクラスの37mmクリアランスを活かすべく、もう少しボリュームのあるタイヤへの交換を検討することになりそうだ。

平坦では弾丸のような速さを見せ、本格的な登りをこなすには十分すぎるほど軽く、下りでの安定感も抜群。MyOプログラムによって選択肢も豊富に用意されており、このグレードの価格が予算を超える場合は、コンポーネントのグレードを下げることも可能だ。結論として、Orca Aeroは現在市場で購入できる最高のエアロレースバイクの一台と言っていいだろう。

まとめ

新型Orca Aero M10i LTDは、圧倒的な加速性能と下りでの直進安定性を兼ね備えた、現在市場でトップクラスの実力を持つエアロレースバイクです。標準装備の29mmタイヤでは荒れた路面での硬さがやや目立つものの、エアロロードとしては破格の37mmという広大なタイヤクリアランスを活かし、より太いタイヤへ換装することでその乗り味は劇的に改善します。独自プログラム「MyO」によるカスタマイズ性や、パワーメーター標準装備というコストパフォーマンスの高さも考慮すれば、予算と路面環境に合わせて理想の一台を追求できる優れた選択肢と言えるでしょう。

出典

スポンサーリンク
ABOUT ME
みぞお
みぞお
おっさんサイクリスト
関西在住の自転車DIY愛好家。 「自転車組立はプラモデルみたいで面白そう」という直感をきっかけに、ロードバイクの世界へ。 現在は、自転車の組立(バラ完)・メンテナンス情報のほか、10年以上続くフェリー輪行旅の記録、さらに家電修理などのライフハックも発信中。 「自分の手で直して楽しむ」をモットーに、初心者でも真似できる等身大のDIY記録を綴っています。
スポンサーリンク
記事URLをコピーしました