【TREK MARLIN7】アセラからDEOREへ!MTBクランクをフロント3速のままグレードアップ交換

MTBの楽しさにハマるほど、純正パーツの“物足りなさ”が気になってきませんか?
私の【TREK MARLIN7】は、もともとフロント3速のSHIMANO アセラ(FC-M371)がついていましたが、山道や坂道での剛性感不足を感じ、思い切ってDEORE M612グレードに交換しました。
フロント3速構成はそのままに、クランクだけをグレードアップした実例として、「必要な工具」「交換時の注意点」「乗り心地の変化」などをまとめています。
「パワーを無駄にしたくない」「もっとスムーズな変速にしたい」と考えている方に役立つ内容です!
TREK MARLIN7を“ポタリング仕様”にカスタム|アセラFC-M371からDEORE FC-M612へ、ホローテック化で快適性アップ!
最近はDIY整備の機会が減っていたものの、今回はTrek Marlin7を相方さんに内緒でこっそりカスタム。
テーマは「フロント3速のまま、最低限のグレードアップ」。
アセラFC-M371では物足りないという声に応え、DEORE FC-M612クランク+ホローテックBB化で、
ポタリングにも山遊びにも対応できる仕様を目指しました。
カスタムの方向性|“フロント3速は残したい”というこだわり
- 現在は9速仕様のアセラクランク(FC-M371)が装着されており、剛性や回転性能に不満
- 交換候補として、SHIMANOかSRAMか/2x or 3x/10速 or 11速などを検討
- 結果的に、街乗り+軽い山遊び=ポタリング仕様を重視し、
→ 10速のトリプルクランク(DEORE FC-M612)を選択
ホローテックⅡ化で“整備性と剛性”を両立
- アセラのスクエアテーパーBBから、ホローテックⅡ規格へアップグレード
- ホローテックⅡは中空クランク+外置きベアリング構造で、
→ 軽量・高剛性・メンテナンス性◎ - 今後の整備やパーツ交換も現行規格に揃えやすくなるのが大きなメリット
DEORE FC-M612を入手|“ちょうど良い出物”が決め手に
- 選んだのはSHIMANO DEORE FC-M612(40/30/22T)
- 新品でお得な価格の出物があったため、即決で購入
- 10速対応の3xクランクなので、既存の9速構成とも一部互換あり(後述)
作業開始|“ホローテック化”でメンテ性と走行性能を一気にアップ!
いよいよカスタム作業スタート。
今回は、アセラグレードのFC-M371クランクから、DEORE FC-M612クランクへの交換です。
この作業を通じて、スクエアテーパーBBからホローテックⅡ規格へアップグレードし、
整備性・剛性・軽量性のすべてを底上げしていきます。
ホローテックにしたら戻れない|“中空クランク”の魅力にハマる理由
- 自分で整備をするようになると、ホローテックⅡの作業性の良さが際立つ
- 特に:
- 中空構造による軽量化と剛性アップ
- 外置きベアリングで回転抵抗が少ない
- 専用工具で簡単に脱着できる
- 一度使うと、「もうスクエアテーパーには戻れない」と感じる人も多いのが納得
旧クランクの取り外し|“左から外す”が基本手順
- 左クランクのキャップを6mmアーレンキーで外す
- このキャップはクランクの固定力を補助するプリロード調整用
- コッタレス抜きを使ってクランクを外す
- FC-M371はスクエアテーパー軸なので、専用工具(TL-FC10など)で軸から引き抜く
- 作業は左側からスタート
- 左→右の順で外すと、BBの取り外しや清掃もスムーズ
補足:ホローテックⅡ化に必要な工具
工具名 | 用途 |
---|---|
TL-FC10 or YC-215CB | スクエアテーパークランクの取り外し |
TL-FC32 or TL-FC36 | ホローテックBBの取り付け・取り外し |
TL-FC16 | ホローテッククランクのキャップ締め付け |
BB取り外しで“異臭事件”発生!?砂と泥にまみれたフレームを徹底洗浄!
今回の作業で最も衝撃的だったのが、BB(ボトムブラケット)周辺の汚れと異臭。
シクロクロス練習などで砂地を走っていた影響もあり、フレーム内部は泥と砂の温床状態でした。
BBを外すと“事件”が起きるレベルの汚れ
- BBは専用工具(TL-FC32/TL-FC36など)を使って左側から取り外し
- 外した瞬間、中から泥・砂・劣化グリスが混ざった“謎の物体”が大量に出現
- BBシェル内部も泥だらけで、グリスが変質していた可能性大
異臭の原因は“腐敗した泥 or 劣化グリス”?
- 作業中に感じたのは、明らかに通常のグリス臭とは異なる“ヤバい臭い”
- 推測される原因:
- 泥や砂が湿気と混ざって腐敗した可能性
- 古いグリスが酸化・劣化して異臭を放った可能性
- いずれにせよ、BB内部に水分や異物が侵入していた証拠
徹底クリーニングで“臭いの元”を完全除去!
- パーツクリーナーとブラシを使ってBBシェル内部を徹底洗浄
- 綿棒やウエスで細部まで拭き取り、乾燥後に防錆グリスを薄く塗布
- この工程を怠ると、新しいBBの寿命を縮める原因にもなるため、
→ “見えない部分こそ丁寧に”がDIY整備の鉄則
BB&クランク取り付け|“ホローテックⅡ化”で軽快な回転と整備性を実感!
BB(ボトムブラケット)とクランクの取り付け工程では、ホローテックⅡの整備性と剛性感の高さが際立ちました。
専用工具を使って正確に組み付けることで、変速性能もスムーズに復活。
さらに、9速ミックスでも問題なく動作したのは嬉しい誤算でした。
BB取り付け|“右から作業”がホローテックⅡの基本
- フレーム内を綺麗に拭き取った後、付属のホローテックⅡ BB(シェル幅74mm)を取り付け
- 右側にスペーサーを1枚挟む構成で、チェーンラインを最適化
- 使用したBBはロード用と同じ外径サイズで、TL-FC32/TL-FC36などの専用工具が活躍
クランク装着&チェーン調整|“9速ミックス”でもスムーズに変速!
- BB取り付け後、DEORE FC-M612クランクをシャフトごと差し込み、左右クランクを固定
- 取り付け後の変速チェックでは、9速スプロケットとの組み合わせでも問題なく動作 → 10速化が完了するまでの暫定運用としては十分な精度
- チェーンリングの歯数が小さくなったため、チェーンを1コマ短縮 → ミッシングリンク仕様なので、着脱も簡単で作業効率◎
フロントディレイラー調整&ワイヤー交換|“新品ワイヤーで操作感も一新”
- FDの位置を微調整し、長さが足りなかった旧ワイヤーは新品に交換
- ワイヤー交換後の変速調整もあっさり決まり、ストレスフリーな操作感に
試走はまた今度|“9速ミックス”でも動作OK、10速化に向けてじっくり進化中!
今回のクランク交換&ホローテック化作業は、作業台上での動作確認までで一旦完了。
実走はまだですが、変速・回転ともにスムーズに動作しており、初期トラブルの兆候はなし。
今後は、10速化に向けて少しずつパーツを揃えながら、山仕様へと進化させていく予定です。
作業台上でのチェック結果|“9速ミックス”でも問題なし!
- DEORE FC-M612(3×10速)クランクを、9速スプロケット&シフターと組み合わせて動作確認
- フロント・リアともに変速はスムーズで、チェーン落ちや引っかかりもなし
- チェーン長調整やFD位置調整が効いており、暫定運用としては十分な精度
今後の展望|“10速の山仕様”を目指してパーツを少しずつアップグレード
- 今後のアップグレード候補:
- 10速対応のリアディレイラー&シフター
- ワイドレンジのスプロケット(11-42Tなど)
- 軽量ホイールやグリップ力の高いタイヤ
- 一気に揃えるのではなく、必要な場面に応じて段階的にアップグレードしていくスタイル
“少しずつ進化させる”のもDIYカスタムの醍醐味!
- 一気に完成させるのではなく、使いながら・感じながら・考えながら進化させていく
- その過程こそが、愛着と理解を深める最高のメンテナンス体験
まとめ
アセラからDEORE M612へ交換したことで、ペダリング時の剛性感や変速の確実性が大きく向上しました。特に坂道やダートで「踏み負けない感覚」が得られ、走るのがより楽しくなりました。
グレードアップ=フロント2速 or 1速化と思われがちですが、3速のままでもクランクだけのアップグレードは可能です。DIYでもチャレンジできる整備なので、愛車をワンランク上に引き上げたい方は、ぜひ参考にしてみてください。