“TIMEを託された”という責任感——VX ELITEを整備して走らせるまでの記録

「これ、組んでくれへん?」
そんな一言とともに、友人から預かったTIME VX ELITE(2009年モデル)。
今回は、そのフレームをベースにROTOR BSA30規格のBBが装着された状態からスタートし、フルバラ完で仕上げた記録です。
この作業で最も苦戦したのが、ROTOR BSA30のBB取り外し。
専用工具が必要なうえ、固着気味でなかなか外れず、慎重に作業を進める必要がありました。
それでも、「せっかく預かったフレームだから、しっかり仕上げたい」という思いで、
パーツ選定から組み付け、試走までを丁寧に進めたDIY整備の全記録です。
🛠️ この記事でわかること
- TIME VX ELITEの特徴と整備時の注意点
- ROTOR BSA30 BBの取り外しで苦労したポイント
- ケーブルルーティングやパーツ流用時の工夫
- 組み上げ後の試走で感じた“TIMEらしさ”とは?
特殊な規格はいらん!
フレーム組みを依頼してくれている友人に、特殊な規格は面倒だから、標準的なものなら組むと伝えたんです
今度は大丈夫だからと、標準規格のフレームが届いた
TIME VX ELITE
ヘッドパーツもBBもシートポストも普通にパーツが手に入るフレームです

美しいフレーム
弱虫ペダルの巻島先輩が乗っているバイクにそっくりです。

落とし穴あり
なんで、こんな特殊なBBがついているんじゃ!

ROTOR BSA30
同社3Dクランク専用BBで、購入時同梱の特殊工具が必要って!
ヤフオクの落札ボタンを押す前にチェックしろよ!
外してもらえるか店に尋ねる
ROTORが流行った時に、購入している人たちが、ショップ内に数人いることは知っているので、工具を持っているかと尋ねました。
工具を探す
ヤフオク、メルカリなどで探しました。
互換品があるらしい
やった!見つけたぜ!即注文
ショップ在庫は?
ありました!モノタロウ!って、モノタロウって???

すぐにツールが届く
すごいよ!モノタロウ

工具が足りないので
ソケットハンドルの規格が合うものがなくて、近所の工具屋で購入

特価品800円で買えてラッキー!
無事にBBを外せる

冷静になろう
この部品を外すための出費を考えよう
専用工具(本体2,409円+送料550円)+1/2インチソケットハンドル(800円)
高すぎるやろ!
2度と使わない工具のために、4,000円弱の出費ですよ!
問題を解決したら、フレームにコンポを組むだけ

特殊規格がないので簡単
10速のSHIMANO 105をベースに、一部DURA-ACEや11速コンポミックスです。
まだ起こる問題
ブレーキの部品をなくしていて、購入

なくしやすいけど、これも意外と高い

1,200円でDURA-ACEが直ると思ったら安いけど、余計な出費の多いバイクです
完成
バーテープは友人の好みで巻くので、ここまでで完成です。

フレームより完成車です
文句は書きましたが、完成したら格好良くて、大満足です。
試乗
組みあがったので、試乗ついでに少し出かけました

組んで、走って、わかった——TIME VX ELITEの“芯のある乗り味”
フレームを預かるという“責任感”が作業の質を変える
自分のバイクとは違い、人のフレームを扱う緊張感と丁寧さが求められました。
特にBBの取り外しでは、傷をつけないよう慎重に力をかける必要があり、時間をかけて対応しました。
ROTOR BSA30は“外すのが大変”でも、精度は高い
取り外しには苦労しましたが、装着状態の精度や剛性感はさすがROTOR製。
「これは簡単には外れないわけだ」と納得できる作りでした。
組み上げ後の走行で感じた“TIMEらしさ”
試走では、踏んだ力がしっかりと推進力に変わる剛性感と、芯のある乗り味を実感。
「これは長く乗り続けたくなるフレームだ」と感じる、TIMEならではの魅力がありました。