[ベアリング交換]フルクラムホイールメンテをDIYで
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フルクラムホイール
フルクラム・カンパニョーロホイールは、一時期CULT化が流行ったように、ハブのベアリングを交換できるようになっています
![](https://bike-memo.com/wp-content/uploads/2024/05/DSC07704-1024x683.jpg)
CULT化
ちゃんと理解せずに、CULT化すれば速くなるでも問題ないのですが、ベアリングを最上位グレードのみに使われているセラミックベアリングに交換することで、下位グレードでも最高のホイールに変わります
メンテナンス性向上
セラミックベアリングに交換することで、グリスアップをする必要がなくなり、メンテナンスフリーに近い状態になります(メンテナンスフリーではない)
ベアリング交換できるメリット
最近、またベアリング交換(ONIベアリング)が話題になっていますが、消耗するパーツを交換できるのは、長く良いものを使えて、素晴らしい製品だと思う
トラブルが舞い込む
友人ニシバから、ホイールが壊れたと連絡が入りました
ヘルプ!ミー!
![ニシバ](https://bike-memo.com/wp-content/themes/jinr/lib/img/man2.png)
ホイールの前輪が回らん!やっべー!死んだ!
和歌山サイクルプロジェクト
和歌山市拠点の自転車文化を発信する非営利団体
![](https://bike-memo.com/wp-content/uploads/2023/11/nishiba-1.jpg)
![和歌山サイクルプロジェクトの公式ブログです。](https://bike-memo.com/wp-content/uploads/2022/12/gaibu-link-320x180.jpg)
とりあえず壊れた
もう製品がなくなりつつあるリムホイールが使えないのは困るので、先のCULT化できるのだから、ベアリング交換で対応できると伝えて、修理することになりました
![](https://bike-memo.com/wp-content/uploads/2024/05/DSC07702-1024x683.jpg)
ベアリング交換
ホイールを預かったので、状況を確認して、工具を揃えます(ベアリング交換できるのは知っているけど、やったことはない)
Fulcrum RED WIND
あまり見たことがない製品ですが、Racing5程度のグレードで、リムがアルミとカーボンハイブリットの大変珍しく貴重な製品
![](https://bike-memo.com/wp-content/uploads/2024/05/DSC07703-1024x683.jpg)
ベアリング確認
工業用規格の一般的なものを使っているらしいので、型番を調べます
開ける
ホイールの玉当たり調整用工具(各種スパナ)があれば分解できます
一般的なスパナセットに含まれない15㎜(薄型)は、Amazonなどでの購入をオススメします(ホームセンターなどでは売っていない)
汚れ酷い
グリスが劣化していて、バイオハザード
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フルクラム(カンパニョーロ)ホイールはメンテナンスフリーの理由
- 内部に大量のグリスあり
- ベアリングの内側がむき出し(シールドなし)
- 永久機関のようにグリスに注油される
※ホイール水洗い禁止の理由はここにあります
今回の原因
右ベアリング固着
雨の中でも平気で乗るし、水洗い最高なニシバなので、ベアリングに水が浸入し、錆びたと思われます
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グリスにゴミや錆が混ざるので、回転がゴリゴリになるのだから、この機構には疑問符あり
ベアリング型番
カバー類を外したベアリングを綺麗にして、型番をチェックしました
- 前輪:6001-2RS(左右)
- 後輪:6001-RS(左右)
- フリー:6901-2RS(左右)
なぜなのか不明ですが、前輪とフリーは両面シールドありのベアリングですね
前輪
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後輪
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フリー
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交換するベアリング
交換するベアリングは、状態が悪くなったら、打ち直せばいいと考えているので、耐久性のある両面シールドタイプを購入します
![](https://bike-memo.com/wp-content/uploads/2024/05/IMG_4634-1024x768.jpeg)
工具購入
圧入する工具は色々持っているし、ボルトとナットがあれば代用もできるので、代用できないプーラーとフリー交換で必要な工具・ベアリングを購入しました
![](https://bike-memo.com/wp-content/uploads/2024/05/DSC07732-1024x683.jpg)
プーラー
ベアリングを外す工具は、良いものを買おうかと考えたのですが、使用頻度も低そうなので、Amazonで安いものを選びました
スナップリングプライヤー
後でトラブルの原因ですが、Amazonで安いものを買った(知識なしで買うべきではない)
下記のものは問題なし
フロントホイール交換
問題ありのフロントのベアリングを交換します
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アタッチメント装着
ベアリングの穴にアタッチメントを装着します
![](https://bike-memo.com/wp-content/uploads/2024/05/DSC07736-1024x683.jpg)
プーラーの足が当たるところをテープで養生しています
センターボルト挿入
先割れのアタッチメントをベアリング内で広げて固定します
![](https://bike-memo.com/wp-content/uploads/2024/05/DSC07737-1024x683.jpg)
しっかり締めて抜けない(外れない)ようにします
本体装着
プーラー本体を取り付けて、ネジを締めて固定します
![](https://bike-memo.com/wp-content/uploads/2024/05/DSC07738-1024x683.jpg)
スパナなどで締めていく
この製品は17mmスパナで合うのですが、汎用性の高いモンキーレンチを使いました
![](https://bike-memo.com/wp-content/uploads/2024/05/DSC07739-1024x683.jpg)
外れた
少しずつ締め付けたら、外れました
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このベアリングは固着しているので、締め付けるだけでよかったのですが、生きているベアリングでは回ってしまうので、固定する工夫が必要です
新旧比較
この製品は、両面シールドのはずですが、片面を外して片面シールドとして使っています(なぜ?)
![](https://bike-memo.com/wp-content/uploads/2024/05/DSC07746-1024x683.jpg)
圧入準備
ベアリングの後を綺麗にして、グリスを塗って圧入します
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グリスは手元にあったDURAグリス
![](https://bike-memo.com/wp-content/uploads/2024/05/DSC07748-1024x683.jpg)
手で少し押し込んでずれないようにします
![](https://bike-memo.com/wp-content/uploads/2024/05/DSC07747-1024x683.jpg)
圧入
左右にベアリングをセットし、BB交換時に購入した圧入工具を使いました
![](https://bike-memo.com/wp-content/uploads/2024/05/DSC07749-1024x683.jpg)
左右に、φ24mmのアタッチメントを当てて、ボルトで締め付けました
圧入完了
専用工具じゃないけど、綺麗に圧入されました
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元に戻す
グリスを塗る
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カバーをつける(汚れ防止)
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シャフトを固定し、玉当たり調整(完全に締め付けると動かない)
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カバーの取り付け(このモデルは嵌めるだけ)
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傷防止
傷防止にテープを毎回貼るのは面倒なので、プーラーの足に貼りました
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リアホイール
リアもフロント同じように作業を行います
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供回り防止
ベアリングは締め付けと同じ方向に回ってしまうので、スパナなどでアタッチメントが回らないように工夫します
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隙間が狭いところでは、スパナが入らないので、先の細いプライヤーなどが必要(投稿者はラジペンでやって、手の皮・肉を挟んだ)
圧入
フロントホイールと同じ方法なのですが、一部工夫が必要
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高さが合わないけど、付属のアタッチメントで事なきを得る(これを挟んだら丁度圧入できた)
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圧入完了
フリーのベアリングも交換するので、一旦リアホイールは終わり
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フリーボディ
フリーのベアリング交換は、両側で外すのではなく、左右共に外側へ抜きます
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外側は簡単
先と同じ方法で抜けました
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スナップリング
奥のベアリングは固定するために、スナップリングがあります
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スナップリングプライヤー
あまり理解せずに適当に買ってしまったため、リングの穴に入りません(少し削ったけど無理)
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またネットで買うのも面白くないので、適当なものを使ってみたがことごとく失敗し、ネットで問題のない製品を買いました
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失敗:アストロプロダクツ
先端は細いのだが、工具が中に入らず使えず
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失敗:ダイソー
先端を削って使おうと思い、100円ショップの安い工具を買ったけど、失敗
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1.2mm程度まで削ったら、中で折れた
正しい工具を使う
ちゃんとした工具を使うと、あっさり外れました(無駄な時間をかけてしまった)
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圧入
当たり前ですが、ホイールのハブと同じ方法では圧入できません
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このために用意されたのか?と思うパーツを使い圧入成功
![](https://bike-memo.com/wp-content/uploads/2024/05/DSC07788-1024x683.jpg)
スナップリングをはめて、外側も圧入しました
![](https://bike-memo.com/wp-content/uploads/2024/05/DSC07791-1024x683.jpg)
中にスペーサーを挟んでいますが、グリスを充填しないので要らなかったのかも?
![](https://bike-memo.com/wp-content/uploads/2024/05/DSC07765-1024x683.jpg)
元に戻す
外した工程の逆で、簡単に元の状態に戻りました
![](https://bike-memo.com/wp-content/uploads/2024/05/DSC07792-1024x683.jpg)
スプロケットを綺麗にして気分がいい(預かった時はドロドロ)
友人に渡す
ベアリング交換したので、友人に渡しました(ホイールバック返してね)
![](https://bike-memo.com/wp-content/uploads/2024/05/DSC07794-1024x683.jpg)
実験
どれくらい汚れているのか、洗ってみました
![](https://bike-memo.com/wp-content/uploads/2024/05/IMG_4659A-1024x801.jpg)
パーツクリーナー漬け
固着していたベアリングを、パーツクリーナー漬けしてみました
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完全に汚れを落とさなくてもこのバイオハザードだったら、頻繁に交換する方がよくないかな?
フィルタークリーナー
パーツクリーナー漬けしたものを、最強の油落としを使って、しっかり落としてみました
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何度も手で回して、一応回るようになった
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再利用はしないから、面白そうなので溶剤漬け実験でした
まとめ
フルクラムのホイールメンテナンスで、ベアリング交換しました
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工具必要
プーラー・圧入工具など、特殊な工具が必要ですが、Amazonで買えます
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スナップリングプライヤー
この製品だけは、間違えたものを買うと取り返しがつかない
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ベアリング
汎用品のベアリングが使えるので、交換は意外と安い
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交換する方がいい
見ても嫌になる汚れが付くので、ヘッドパーツやBBのように定期的に交換する方がいい気がする
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この汚れが、乗り心地低下の原因
長く使える
リム面の痛みはどうしようもありませんが、ベアリング交換したら新品のような乗り心地になるので、いいホイールです
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