洗車・メンテナンス
PR

廃車寸前からの復活劇!友人に託されたGIANT FCR2再生プロジェクト

みぞお
記事内に商品プロモーションを含む場合があります

「これ、もうダメかも…」
そう言って友人が差し出したのは、雨ざらしで放置され、サビと汚れにまみれたGIANT FCR2。
2006年モデルのクロスバイクとしてはすでに“旧車”の域に入りつつある一台でしたが、フレームはまだ生きている。
「だったら、もう一度走らせてみよう」——そんな想いから始まった、再生プロジェクトの記録です。

パーツの洗浄、消耗品の交換、そしてBBやワイヤーの調整まで。
DIY初心者でも挑戦できるよう、実際にかかった費用や使用した工具、作業のコツも交えて紹介しています。
「自転車は乗るだけじゃない。いじる楽しさもある」——そんな気づきをくれた一台との出会いでした。

🛠️ この記事でわかること

  • 廃棄寸前のFCR2を再生するためのステップ
  • 必要なパーツとその価格(BB/チェーン/ケーブルなど)
  • DIYでの作業の流れと注意点
  • 初心者でも挑戦できる“整備の入り口”としての魅力
  • 自転車屋さんとのやり取りや、プロの視点から得た学び
Contents
  1. 自転車レストア
  2. 再生計画
  3. 部品調達について
  4. 分解
  5. クリーニング
  6. 組立作業
  7. オーバーホール終了
  8. まとめ
  9. GIANT FCR2 再生で感じた、DIYの醍醐味と“旧車”の可能性
スポンサーリンク【PR】

自転車レストア

自転車カスタムに興味があったが、まだ何もしたことがない状態で、友人がお金出すし、壊してもいいからと、普段乗りクロスバイクをレストアすることになりました

この記事は2010年の体験記をまとめた記事になります

GIANT FCR2 2006

普段乗り・自転車旅にも使えるように購入した2006年モデルのクロスバイク

GIANT FCRシリーズは、フラットバーロードバイクと言われてはいましたが、ジャンルとして成立しているのか不明

メンテナンス問題

大阪梅田の自転車専門店購入(友人購入)だが、現在住んでいるのは岸和田市

自転車専門店が、他店購入品持ち込みを嫌がる理由

  • 取扱いメーカーではない場合、部品が手に入らない
  • 不具合箇所の責任が、曖昧になる
  • 不必要な作業が増えることが多い
  • 客との信頼関係がないので、工賃で揉める

オーバーホール費用

自転車屋(スポーツバイク専門店)などに依頼した場合、およそ5万円以上かかります

オーバーホール作業費(3万円程度)+部品代(時価)

作業費

自転車を分解し、汚れを落とし、消耗品を交換して、組み立てる作業は、作業の早い人でも半日~1日作業なので、時間単価分の費用を請求されます

(作業費用例)

細かい作業を時間単価でまとめてくれるので、総合的には安くなる

  • クランク交換:3,000円
  • バーテープ交換:2,000円

など、個別で作業を行うと作業費が高くなる

部品代

オーバーホールの作業の範囲は、作業を行う技術者の拘りおよび発注者の希望により変わります(金額はロードバイクを想定したもので、安く見積もっています)

オーバーホールで大体交換する部品

  • ブレーキケーブル:約3,000円
  • シフトケーブル:約3,000円
  • ブレーキシュー:約3,000円
  • チェーン:約4,000円
  • バーテープ(グリップ):約3,000円
  • タイヤ:約10,000円
  • チューブ:約3,000円

使用している部品の希少性や年式によって、部品代は大きく変動します

見えている範囲で主に消耗品と言われる部品交換以外にも、交換する箇所があります

見えていない・気にしていないけど交換する場所

  • ヘッドパーツ:約5,000円
  • ブラケットカバー:約2,000円
  • BB:約4,000円
  • スプロケット:約6,000円
  • RD用プーリー:3,000円
  • チェーンリング:約10,000円
  • コンポーネント:グレードなどにより時価

使用している部品の希少性や年式によって、部品代は大きく変動します

見えない箇所は、お金がかかると嫌がられるので、交換せずに清掃・グリスアップで済ませることが多いように思いますが、確実に傷んでいく場所なので、どこかのタイミングで交換する必要があります

シマノがオススメの理由

スポーツバイクで、シマノ製品をよく使っている理由は、国内メーカーで安定して部品を調達できる(安くすることができる)

シマノが主流なのは日本だけで、海外では別のメーカーが使われている場合が多い

DIYする理由

自転車は買ったら他にほとんどお金がかからないと始める人が多いので、修理・オーバーホールに数万円必要だと知って、安くする方法でDIYを選択する

DIYは決して安くなるわけではない

DIYをオススメされない理由

自転車屋などでDIYメンテナンスをオススメしないスタッフが多いと思いますが、自社が儲からないからだけではありません

安全性・部品の調達問題などあるので、時間と余計なコストがかかる場合があり、最悪な状態で投げ出し、相談されても困るからと推測されます

自転車用の特殊な工具を揃えると、作業費より高い

工具を揃えれば整備の幅が広がる!ママチャリBB交換に必要な道具と費用のリアル
工具を揃えれば整備の幅が広がる!ママチャリBB交換に必要な道具と費用のリアル

趣味の範囲

大変でも楽しいので投稿者はDIYでメンテナンスをする

DIYメンテナンスは、万人にオススメはしない

愛車を“新品以上”に蘇らせる!PINARELLO PARISのDIYオーバーホール記録
愛車を“新品以上”に蘇らせる!PINARELLO PARISのDIYオーバーホール記録

再生計画

実際にオーバーホール(メンテナンス)を行った体験記を順に紹介します

この記事は2010年の体験記をまとめた記事になります

登場人物

登場人物が数人いるので、下記の名称で統一します

  • ワタクシ:投稿者
  • 友人A:今回の依頼者
  • 友人B:前オーナー(購入者)
  • 師匠:自転車仲間
  • エドワード:FCR2の愛称(友人A命名)

預かったエドワードの状態を確認しながら、作業を進めていきます

やるべきこと

長年、屋外の駐輪場に放置されていたバイクなので、汚れが酷くボロボロ

クリーニング

汚いまま乗ることはあり得ないので、クリーニング必須

クランク回り不具合

友人B・師匠「漕ぎだしに不具合があると思うので、交換したほうが良い」とアドバイス

友人A「ギシギシと音がなる」

BBが破損(劣化)していると思わる→要交換

チェーン交換

見た目でもNGと判断できるし、消耗品なので、当然交換

チェーンチェッカーで調べた方が、状態を確実に把握できます

ケーブル類交換

チェーン同様、消耗品交換(当時はケーブルではなくワイヤーと言っていました)

ブレーキシュー交換

ブレーキシューも消耗品交換

タイヤ・チューブ交換

タイヤ・チューブも劣化しているので、新品に交換

判断できるところは以上

ワタクシ(未経験者)の判断で上記作業を行っていきます

クロスバイクの部品

クロスバイクは、MTB用パーツを使っている場合が多いが、GIANT FCR2は、ブレーキレバー以外はロードバイクパーツを使用しています

珍しいパーツを使っているバイクで、これがトラブルの原因

概算見積もり

工具を除くパーツ代金の見積もり(2024年6月現在)

見積金額:21,000円(Amazon購入の場合・概算)

BB

TRUVATIV BB Power Spline 113 x 68 alloy cups(約6,000円※現在廃盤の為、高騰しています)

後に大問題を起こすパーツ(レアパーツ)

チェーン

SHIMANO CN-HG40(約2,000円)

ケーブル(MTB・ブレーキ)

SHIMANO MTB用ケーブルセット(約2,000円)

ケーブル(MTB・シフト)

SHIMANO ケーブルセット(約2,000円)

ブレーキシュー

カードリッジタイプ(約1,500円)

タイヤ

パナレーサー パセラ(約5,500円)

チューブ

パナレーサー 仏式(約2,000円)

部品調達について

友人に交換部品の費用などを伝えていましたが、BB形状が一般的なスクエアではないことが判明し、報告しました

GIANT FCR2 2006

モデル名は、部品を買い集める段階で、判明しました(書類などは全部紛失)

http://www.giant.co.jp/2006/bikes/flatbar_compact_road/fcr.html

BBの形状

当時GIANTのバイクで採用されていたTRUVATIVのPower Splineだったことが判明

http://www.giant-pa.jp/truvativ/items/bb_powerspline.html

TRUVATIV

GIANT傘下のパーツメーカーで、現在はSRAMに吸収されています(SRAMはGIANT支援でほぼ傘下らしい)

報告

部品変更のため、予算が変わったことを報告しました

重要

予算が少し上がったので、友人Aに報告する(当時3,150円)

分解

一旦外せるものは、全て外して作業を行います

ドライブトレイン

クランクなどを外す

チェーン

チェーンカッターで錆びたチェーンをカットしました

トラブル発生

作業を行っていると、嫌な予感がしてきました

フィキシングボルトの緩み

クランクを固定しているフィキシングボルトがユルユルでした

クランクがグラグラだった原因はこれかもしれない

放置する前は、まめにメンテナンスは出していたので、購入店に不信が募る

クランクを外す

コッタレス抜きを使って、クランクを取り外しました

フィキシングボルトがユルユルだったので、あっさり外れました

左側は固着

左側(非ドライブトレイン側)は、固着していたので、少し大変でした

バイオハザード

グリスに、ゴミや汚れが付着して、嫌な臭いが漂うくらいに劣化していました

BBの歪み確認

回転がスムーズではなく、回転軸も歪んでいるのを確認しました

クランクが緩んだ状態で、健脚な友人Aが乗り倒していたから、仕方ない状態

BB取り外し

BBをシマノ製工具を使って外しました

スクエアBBの外し方・テクニック

岸和田でお世話になっていた自転車屋店長から教えてもらったスクエアタイプBB外しの注意点・テクニック

  • シマノのBB抜きはよくネジをなめてしまう
  • ネジを痛めると二度と外れなくなる
  • 適当なワッシャーを使って押さえをしてから回した方がいい

初チャレンジでしたが、アドバイス通りに作業を行って、問題なくBBを取り外せました

固着あり

ドライブトレイン側のネジが固着していたのですが、外してビックリ!グリス入っていません

流れ出た・乾燥したとは思えないので、出荷時からグリスを塗っていなかったと思われます

RD取り外し

ケーブル類を取り外すため、RDも取り外しました

作業終了

ハンドルなども外して、分解作業は終了(当時、戻せないかもしれないと、完全にばらしていなかった)

クリーニング

当時の写真やメモを紛失しているので、クリーニングについては割愛

汚れの下に名車あり——COLNAGO CLXを“磨いて蘇らせる”オーバーホール記録
汚れの下に名車あり——COLNAGO CLXを“磨いて蘇らせる”オーバーホール記録

組立作業

クリーニング後、買い集めた部品をエドワードに組付けていきます

ブレーキシュー交換

すり減ったブレーキシュー交換

限界突破

これはNGな位まですり減っていました(メンテナンス大事)

カードリッジタイプ

購入時から、カードリッジタイプのブレーキシューを使えたので、メンテナンス性が高いクロスバイクです(クロスバイクの安価な車種は、ほとんどが一体型)

BB装着

メンテナンス前は、BBのネジ山にグリスが塗られていませんでしたが、今回はしっかりグリスを塗りました(雨水などの侵入を防ぐ効果)

クランク装着

クランクも接合部にグリスを塗り、取り付けました

作業スペース確保

当時は作業台が高くて、購入していませんでしたので、ビニールシートを広げ、本体を寝かせて作業をしていました

現場検証か?

友人Aが一眼レフカメラを持ち出して、撮影を始めたので、事件現場の鑑識カメラマン状態

哀れな姿のエドワード・・・

ケーブル仮止め

ブレーキ・シフトケーブルを通して、一旦仮止めしました

だんだん、自転車らしくなってきました

ハンドル位置調整

逆さで作業をしているので、これで位置があっているのか不安を感じていました

取付痕が残っていたのですが、左右で5mmズレがありました

出荷時の問題か、購入した自転車専門店の問題か・・・確かに持ち込み自転車を触りたくない気持ちが分かってきた

スプロケットはSRAM製

取り付ける前に、パーツクリーナー漬けにしたら、SRAM製であることに驚きを覚えました

チェーンの長さ調整

取り外したチェーンの長さを参考にして、チェーンカッターを使ってカットしました(元のチェーンは伸びているので、参考程度)

シフト不具合

ケーブルを通して、動作確認をしていたら、変速が作動しません・・・・ハンガー部分にちゃんとハマっていない取付ミスでした

ブレーキ不具合

ブレーキキャリパーの不具合が発生し、原因が特定できなかったので、油漬けにして様子を見ます

キャリパーを引いたら、元に戻らない

原因

ケーブルの種類を、間違えていました

シフトとブレーキアウターを間違えて、通していた

今では考えられないミスですが、初心者で多少の知識を本や自転車屋店長から教えてもらっただけなので、とんでもないことをしています

問題発生

ほぼ完成だったのですが、ホイール問題が発覚

  • 前輪:左右2mm程度の振れ(調整可能かな?)
  • 後輪:楕円になっている(上下・左右振れが大きい)

何度か、友人A及び友人Bが前転して倒しているので、曲がってしまっています(ご無事でよかったね・・・)

どうする?

友人Aの判断で、ボチボチ買い替え候補を探しながら、使い続ける

FCR2は、ロードバイクと同じ(ハブ長:前100mm・後130mm)規格なので、汎用性が高い

オーバーホール終了

問題はまだありますが、一応形になりました

背景は、誰かが突っ込んでくれると、友人Aが並べて、写真を撮りました

今度の課題

大きく振れているホイールなどを含めて、不完全ではありますが、事故はしないまで組みあがっていると友人Aが判断してくれて、オーバーホール終了(課題は継続して解決する)

左右逆

ブレーキケーブルを、左右逆(ヨーロッパ仕様)にしていたので、また時間のある時に入れ替えます

トルク不足

クランクの締め付けが不十分で、乗車中に緩む事象発生

  • トルク管理できていなかった(トルクレンチ必須)
  • 組立後、各ボルト類の増し締めを行わなかった
  • 組立てた満足感で、作業の質が悪かった

まとめ

GIANT FCR2 2006年モデルを未経験者がオーバーホールしました

初心者でも何とかなる

自転車屋店長のアドバイスを聞くことができたのが安心の理由ですが、経験ゼロでもスポーツバイクの組立などは行えます

記事を再編集している2024年では、YouTubeなどの動画で作業を確認できるので、以前よりチャレンジしやすい

メリット

ワタクシは、DIY・持ち込み自転車修理を嫌と言わない自転車屋店長にサポートしてもらえたので、作業がスムーズでした(質問をした時のパーツ類は購入していました)

  • コストを安くできる(作業工賃がかからない)
  • 自転車の構造などを理解できる
  • トラブルに強くなる
  • 現在(2024年)は、YouTubeなど情報が多いので困らない
  • カスタム可能
  • 手に入らない部品・工具がほぼない(ネット通販の充実)

現在(2024年時点)では、ブログ・YouTubeなどで、プロが作業手順や注意点を発信してくれているので、作業を行う敷居は下がっています

デメリット

初めては誰でも失敗するし、余計なコストがかかるので、安く仕上げたいで始めても、自転車屋で頼んだ方が安くなる場合が多い

  • 初期投資が大きい(工具代など)
  • 失敗=コストアップ
  • 作業スペースが必要
  • 部屋などを汚すので、家族から嫌われる
  • とんでもない間違いをする(左右逆・似たものを違う)
  • 自転車屋から嫌われる場合あり

GIANT FCR2 再生で感じた、DIYの醍醐味と“旧車”の可能性

友人からの依頼——“このFCR2にもう一度走らせたい”という想い

サビだらけで放置されていたFCR2を見て「もう無理かも」と諦めかけていた友人からの相談がきっかけ。
けれど、「フレームはまだ生きてる」と目を輝かせる姿に背中を押され、再生プロジェクトがスタートしました。

分解・徹底洗浄で“新品同然”の輝きへ

汚れやサビでくすんでいた車体も、パーツごとに分解して丁寧に洗浄することで本来の輝きを取り戻しました。
「思ったよりちゃんとしたフレームじゃん」と、自分の手で蘇らせる達成感がありました。

消耗品フル交換——走行性能復活のための投資額

チェーン・スプロケット・ケーブルなど、走行に関わる主要パーツはすべて交換。
費用こそかかりましたが、操作感やペダリングの軽さが劇的に改善され、「これならまだまだ走れる」と実感しました。

メンテで身につくスキルと次のDIY野望

ひとつひとつの整備作業を通して、ワイヤー調整やBB周りの構造理解など、確実にスキルアップ。
「次はホイール手組みや再塗装にも挑戦してみたい」と、旧車ならではの奥深さに惹かれ始めています。

スポンサーリンク

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


ABOUT ME
みぞお
みぞお
おっさんサイクリスト
自転車趣味歴だけは長いサイクリスト。レースは観戦するもので、自転車旅を楽しんでいます。西日本を中心に活動しています。
スポンサーリンク
記事URLをコピーしました