【2026年】後悔しないロードバイクホイールの選び方&風洞テスト実測おすすめ7選
ロードバイクの走りを最も劇的に変えるパーツといえば、やはりホイールのアップグレードです。
2000年代初頭からロードバイクに乗っていると、かつての細いアルミリムから、現代のワイドなカーボンディープリムやフックレス仕様へと、ホイール周辺の規格がすさまじいスピードで進化してきたのを実感します。手組みで2:1のスポークパターンなどを試行錯誤して剛性を追求するのも自転車の奥深い楽しみの一つですが、最新の完組みホイールが風洞実験で叩き出す圧倒的な空力データや軽さには、やはり目を見張るものがあります。
とはいえ、各メーカーが公表する「〇〇ワット削減」といったエアロデータはテスト条件がバラバラで、カタログスペックだけでは単純な比較が難しいのが実情です。
そこで本記事では、海外メディア『Cyclingnews』が同一条件の風洞施設で40種類以上のミドルディープホイールを実測・比較した、2026年最新版のおすすめホイールランキングをご紹介します。
圧倒的な空力性能を誇るトップモデルから、10万円台で手に入る高コスパモデルまで。リム内幅やフックレス対応といった最新トレンドを押さえつつ、次の機材選びの参考にしてみてください。

Cyclingnewsのホイール購入ガイドをまとめました。
ロードバイク用ホイールおすすめランキング
ロードバイクのアップグレードの中でも、走りを大きく変える一手と言えるのがホイール交換です。回転重量を減らし、反応性を高め、そして何より速度アップに直結するのが空力性能。深さ40〜50mm前後のミドルディープリムが、空力効率と扱いやすさのバランスに優れたオールラウンドな選択肢とされています。
メーカーが公表する空力データはテスト条件がバラバラで、単純比較が難しいのが実情です。そこで英Cyclingnews誌は、合計43種類のミドルディープホイールセットをシルバーストーン・スポーツ・エンジニアリングの風洞施設に持ち込み、同一条件下でテストを実施。今回はそのデータをもとに選出された「2026年おすすめロードバイクホイール」を、カテゴリー別にご紹介します。
- 総合ベスト・空力性能ベスト・レース向け・コスパ最強など、カテゴリー別のおすすめホイール7本
- 各ホイールのリム深さ・重量・スポーク本数などの実測スペック
- 自分に合ったホイールを選ぶためのチェックポイント(リム内幅、フック/フックレス、深さの選び方など)
- よくある疑問への回答(カーボンとアルミの違い、フックレスリムとは何かなど)
※価格は英国・米国での参考価格をもとに、2026年8月20日時点のレート(1ポンド=約216円、1ドル=約159円)で円換算した参考値です。
おすすめホイール早見表
| カテゴリー | モデル | 特徴 |
|---|---|---|
| 総合ベスト | Zipp 353 NSW | 快適性・安定性・軽さ・速さのバランスが秀逸 |
| 空力性能ベスト | Scope Artech 6.A | 風洞テストで最高の空力性能、最軽量クラス |
| レース向けベスト | Vision Metron RS 45 | 軽量かつ高い横剛性、ワールドツアーでも実績 |
| 汎用性ベスト | Roval Rapide CLX III | 快適な乗り心地とラグジュアリーな質感 |
| コスパ最強 | Scribe Core Superlight 60 | 10万円台からのカーボンホイールで高い空力性能 |
| オールロードベスト | Fulcrum Sharq | 舗装・未舗装どちらもこなすオールラウンダー |
| 予算度外視部門 | Partington R-Series MKII R39/44 | 超軽量・高剛性、プレミアムホイールの頂点 |
1. Zipp 353 NSW ― 総合ベスト

- リム深さ:42.7〜46.5mm
- ブレーキ:ディスク
- タイヤ規格:フックレス、チューブレス専用
- リム内幅:25mm
- スポーク本数:24/24(前/後)
- 重量:1,307g(テープ・バルブ込み)
- 参考価格:約36.8万円(セール時 約28.4万円、米国参考価格ベース)
軽さとソートゥース(のこぎり歯)形状のリムプロファイルが話題になりがちですが、テストチームが最も高く評価したのは乗り心地の快適性でした。この独特な形状は、風が正面から当たる状況では45mm深のホイールのように、より大きなヨー角では、それより浅いホイールのように振る舞うよう設計されています。テープ・バルブ込みで1,307gという軽さに加え、横風への安定性も競合より一段上と評価されました。
一方で、フックレスビードと25mmのリム内幅により、対応するチューブレスタイヤの選択肢はやや限られます。価格も高めで、このホイール自体は風洞テストの対象になっていない点にも留意が必要です。なお今回選ばれたのは、圧力センサー内蔵の最新モデルではなく旧世代モデル。多くの人にとって、追加費用に見合うほどのアップグレードとは言えないというのがその理由です。
2. Scope Artech 6.A ― 空力性能ベスト

- リム深さ:65mm
- ブレーキ:ディスク
- タイヤ規格:チューブレス、フック付き
- リム内幅:25mm
- スポーク本数:18/24(前/後)
- 重量:1,280g
テストした中で最軽量、かつ風洞テストで最も多くのワット数を節約したのがこのホイールです。時速40kmで10ワット以上の節約効果を記録し、高いヨー角でも、低いヨー角や正面からの向かい風でも高いパフォーマンスを発揮しました。テストでは28mmタイヤを使用しましたが、リムの型式「6.A」はより幅広の30mm用に最適化されたオールロード仕様。25mm内幅のリムに装着したところ、実測でも30.6mmまで拡がっていたとのことです。
軽量化の秘訣は、スポーク数を抑えたカーボンスポーク、3Dプリント製アルミハブシェル、チタン製ラチェットフリーハブなど。ベアリングはセラミックではなく高品質なスチール製です。これだけの技術が詰め込まれている分、価格もかなり高め。3Dプリント製アルミハブシェルは表面が腐食しやすく、ロゴが剥がれやすい点も弱点として挙げられています。
3. Vision Metron RS 45 ― レース向けベスト

- リム深さ:45/45mm(前/後)
- ブレーキ:ディスク
- タイヤ規格:チューブレス専用、フック付き
- リム内幅:23mm
- スポーク本数:21/24(前/後)
- 重量:1,265g
- 参考価格:約67.2万円(英国RRP 3,109ポンドより換算)
Visionのラインナップの頂点に立ち、すでにワールドツアーでも実績を残しているモデルです。45mm仕様で1,265gという軽さは、ミドルディープのエアロホイールとしては驚異的。カーボンスポークと、72枚爪の新設計ラチェット機構を備えたV-1000ハブがこれを支えています。
実走では登り・スプリント・コーナー立ち上がりでの加速がシャープに感じられるほど、際立った横剛性が特徴です。フック付き23mm内幅のリムは28mm以上のタイヤに最適化されており、互換性の悩みも少なく、チューブレスセットアップもシンプルかつ確実。決して安価ではありませんが、Zippやロヴァルといったライバルに対して十分張り合える位置づけの一本です。
4. Roval Rapide CLX III ― 汎用性ベスト

- リム深さ:51mm(前)/48mm(後)
- ブレーキ:ディスク
- タイヤ規格:チューブレス、フック付き
- リム内幅:21mm
- スポーク本数:18/24(前/後)
- 重量:1,338g
- 参考価格:約23.8万円(セール時、米国参考価格ベース)
プロトンでも人気の高いRapide CLXシリーズ。先代モデルも快適性・重量・乗り味の面で高い評価を得ていましたが、最新の「III」はさらに進化し、160g以上の軽量化を果たして1,338gまで軽くなりました。軽量化の主な要因はカーボンスポークの採用と、リア深さを60mmから48mmへ縮小した「ロード・マレット」構成です。
フロントで空力性能を重視しつつ、リアは浅くすることで軽さとハンドリング・加速性能を確保するという設計思想です。カーボンスポークを採用しながらも乗り味は損なわれておらず、他のホイールと乗り比べると分かる、どこか「ラグジュアリー」な質感があると評価されています。スポークはホームでの振れ取りが可能で、DT Swiss 180ハブの内部機構も信頼性が高くメンテナンスしやすいとのこと。弱点は最新の風洞テストでわずかに空力面で不利だった点と、チューブレスセットアップがやや手間だった点です。
5. Scribe Core Superlight 60 ― コスパ最強

- リム深さ:60mm
- ブレーキ:ディスク
- タイヤ規格:チューブレス、フック付き
- リム内幅:21mm
- スポーク本数:21/24(前/後)
- 重量:1,442g
- 参考価格:約21.6万円未満(1,000ポンド/1,000ドル未満)
大手ブランドほどの知名度はないものの、風洞テストでは多くの競合を上回る結果を記録し、価格を考えれば非常に優秀な一本です。リム内幅21mmは現代基準ではやや控えめですが、テストで使用した28mmタイヤも実測で29mm近くまで拡がっていたとのこと。基準となるFulcrum 5ホイールと比較して、時速40kmで9ワット以上を節約する空力性能は、まさに「エアロ部門の表彰台」に匹敵する結果です。
Scribeはライフタイムのクラッシュ交換保証、3年保証、下取りプログラムまで用意しており、アフターサポートも手厚いブランドです。ディスクブレーキだけでなく、リムブレーキ仕様を用意している数少ないブランドの一つでもあります。
6. Fulcrum Sharq ― オールロードベスト

- リム深さ:47mm
- ブレーキ:ディスク
- タイヤ規格:チューブ/チューブレス、ミニフック
- リム内幅:25mm
- スポーク本数:21/21(前/後)
- 重量:1,440g
オールロードのちょうど中間的な立ち位置にありながら、舗装路での速さは折り紙付き。歯のようにも見えるリムプロファイルは、42〜47mmの間で深さが変化する設計です。空気を効率よく切り裂くと同時に、横風への対応力も高めているのが特徴。反面、より浅いリムほどの機敏さはないものの、1,440gという軽さのおかげで低速域でも重さを感じさせません。
リム内幅25mmの「ミニフック」設計により、チューブ・チューブレス両対応。チューブレス化の際もリムテープが不要という手軽さも魅力です。30mmを超える幅広タイヤにも対応しており、より大径のロード・グラベルタイヤの多くをカバーします。
7. Partington R-Series MKII R39/44 ― 予算度外視部門

- リム深さ:39mm(前)/44mm(後)
- ブレーキ:ディスク
- タイヤ規格:フック付き
- リム内幅:21mm
- スポーク本数:20/20(前/後)
- 重量:1,173g
- 参考価格:約118.8万円(英国RRP 5,499ポンドより換算)
オーストラリア・ビクトリア州で製造される、まさに「妥協なし」を体現するホイールです。わずか1,173gという軽さはディスクブレーキ・クリンチャーとして最軽量クラス。カーボンリム、カーボンハブシェル、ボンド接着のカーボンスポーク、そしてプレミアムなCeramicSpeed製ベアリングが採用されています。
乗り味は非常に高く評価されており、登りでの加速は俊敏そのもの。剛性は感じられるものの硬さは伴わず、横風下でもハンドリングは鋭く安定しています。チューブレスセットアップはテープ不要でこれまでで最も簡単だったとの声も。唯一の弱点は、その価格の高さです。多くの人にとって、このホイール1セットの価格がフレームより高くなるかもしれません。
その他の注目モデル
Zipp 353 NSW(2025年モデル・圧力センサー内蔵版)

従来のソートゥースリムプロファイル、エアロディンプル、25mm内幅フックレス構造を継承しつつ、リアルタイム・ライド後データを確認できる空気圧モニタリング機能を新搭載。カーボンレイアップの強化とセラミックベアリング採用の軽量ハブで、メンテナンス性も向上しています。登り・下りともに軽快で信頼性の高い万能な乗り味ですが、参考価格約75.6万円(3,500ポンド)という価格に対して「刺激に欠ける」という声も。深いエアロ重視やコスパ重視のライダーには、他の選択肢を検討する価値があるとされています。
Cadex 50 Ultra Disc

わずか1,316gという軽さに、幅広カーボンブレードスポーク、フックレスリム、40ポイントの高効率アエロハブを組み合わせたモデル。25mmタイヤに最適化されているのが弱点ですが、28mmシュワルベタイヤを使用した風洞テストでも、時速40kmで基準比8ワットの空力性能を記録。ENVEやRovalとの三者比較テストでも、軽さと剛性の高さで存在感を示しました。
Industry Nine SOLiX SL 35c

605ポイントという圧倒的なフリーハブの係合数を誇り、ZippやHunt、DT Swissといった競合を大きく上回ります。ペダルを踏むたびに反応が伝わる、軽快で刺激的な乗り味が魅力。35mmのフック付きカーボンリムは剛性と快適性のバランスが良く、正確なハンドリングを実現しています。重量は1,372gと競争力があるものの、最大限の空力性能を求めるなら他の選択肢も検討したいところです。
Campagnolo Hyperon Ultra

クライミングホイール並みの軽さと、オールラウンダー並みの空力性能・ハンドリングを両立させることを目指した37mm深のモデル。ペアで1,240gと非常に軽量で、グロス仕上げのリムと上質なグラフィックも魅力ですが、Campagnoloは空力性能の数値を公表していません。ハンドリングは締まりがあり反応も良いものの、路面が荒れると若干扱いにくくなる傾向があり、滑らかな舗装路でこそ真価を発揮するタイプです。
Zipp 303S Carbon Tubeless Disc

先代の「予算モデル」302にはあまり満足できなかったものの、303Sはより手頃な価格で大きく性能が向上しました。軽快な速さ、しっかりとした乗り味、癖のないハンドリング、そして扱いやすい重量バランスは、10万円台前半のホイールとしてはトップクラス。25〜50mmという幅広いタイヤ対応幅により、オン・オフロードどちらの太めタイヤ・低圧セッティングにも向いています。上位モデル「Firecrest」ほどの独特な浮遊感はなく、ハブの係合もやや遅めなので、その点を重視するなら予算を上げる価値もあります。
Parcours Strade Disc

トレーニングからレースまで、チューブ・チューブレスどちらのセットアップにも対応する汎用性の高いホイールです。マシン加工のアルミハブに、SapimのCX-Rayエアロスポークを24本・2クロスで組み合わせ。EZOカートリッジベアリング、センターロック規格、3度刻みで係合する4爪フリーハブを採用しています。12mmスルーアクスル仕様(アダプターで他規格にも対応)で、チューブレステープ・バルブ、8/9/10速カセット用フリーハブスペーサーもあらかじめ用意されています。
ホイール選びのチェックポイント
重量は重要?
普段のライドの内容によって、重量の重要度は変わってきます。地元の坂道を中心に走ることが多いなら、クリテリウムレーサーよりも軽量なホイールを検討する価値があるでしょう。
空力重視のディープリムは必要?
浅いリムは高速域でのパフォーマンスが劣る傾向にあります。平坦基調のチェイングループライドが中心なら、50mm以上のディープリムも検討の価値があります。
使用するタイヤは?
路面が荒れたエリアで幅広タイヤを好んで使う場合、リム内幅が狭いホイールは選択肢から外した方が良いでしょう。一般的に30〜32mmなど太めのタイヤを使うなら、より幅広のリムが向いています。タイヤ・ホイールの組み合わせはETRTO規格に準拠しているか必ず確認しましょう。
フック付きかフックレスか
賛否の分かれるテーマですが、ETRTO規格に準拠した対応タイヤを使う限り、フックレスリムで特別な問題が起きることは基本的にありません。全てのタイヤがフックレス対応というわけではないため、タイヤ・ホイール双方のメーカーサイトで互換性を必ず確認してください。
荒れた路面や軽いグラベルも走る?
すべてのホイールが同じように作られているわけではありません。混合路面や高い走行距離が想定される場合は、多少の重量増を受け入れてでも、信頼性の高いホイールを選ぶ価値があります。
よくある質問
Q. リム幅は広いほど良いのですか?
A. 現代のロードバイクは太めのタイヤへとトレンドが移行しており、それに合わせてホイールのリム内幅も広がっています。32mmタイヤに対応するフレームであれば、21mm以上の内幅リムを検討する価値があります。ただしリムブレーキ車の場合、幅広リムがキャリパーやフレームに干渉しないか事前に確認が必要です。
Q. カーボンホイールはアルミより本当に良いのですか?
A. カーボンホイールへのアップグレードはバイクの走りを一変させる可能性があり、最も軽く空力性能の高いホイールはカーボン製です。ただし予算が厳しく、下位グレードのカーボンホイールしか買えないのであれば、同じ予算でより上位のアルミホイールを選んだ方が、ハブやフリーハブの質、乗り味の面で有利な場合もあります。カーボンはアルミより軽く(同等モデルで300g程度軽くなることも)、深いエアロリムを作れる唯一の選択肢ですが、空力面の恩恵は高速域でこそ発揮され、重量差は主に登りで効いてきます。
Q. ディープリムほど速いのですか?
A. 風洞テストの結果から見ると、一般的にディープリムほど空力性能に優れ、速いと言えます。ただし80mm級のディープリムで強風の中を走るのはかなり怖い経験にもなり得ます。リム形状が「V」から「U」へ進化したことで改善は進んでいますが、風の強い地域にお住まいの方は購入前に検討する価値があります。ディープリムは素材が多い分、価格も重量も上がる傾向にあり、加速に時間がかかると感じることもありますが、低速域でも空力面のメリット自体は失われません。
Q. フックレスリムとは何ですか?
A. リムのビード部分に「フック(returns)」がない構造のリムです。ロードバイクでは従来フック付きリムが主流でしたが、MTBやグラベルではフックレスが一般的になり、近年はハイエンドロードホイールにも広がっています。軽量化・堅牢化がしやすく、タイヤとリムの接地面がよりフラットになることで空力性能や、チューブレスタイヤのシーリング性能向上にもつながります。安全面での懸念もありますが、製造精度の向上により、理論上はフック付きと同等以上の安全性があるとされています。購入前には必ずブランドが公表するタイヤ互換性(対応幅・空気圧上限、多くは5bar/73psi程度)を確認しましょう。
この記事のテスト方法について
Cyclingnews編集部は、これまでに複数回の風洞テストを実施しており、2026年7月には14種類、2024年11月には18種類のホイールセットをシルバーストーン・スポーツ・エンジニアリング・ハブで比較テストしています。節約ワット数やホイール重量に加え、実際に長距離を走り込んだ上での乗り味・ライド体験も詳細レビューにまとめて評価に反映しています。
- Josh Croxton(Paul Norman、Will Jones、Tom Wieckowski 協力), “Best road bike wheels 2026: The top models we’ve lab and road tested to give you the best possible ride”, Cyclingnews, 最終更新 2026年8月20日




