【DAHON ROUTEカスタム計画】SRAM×SHIMANOのミックス構成は可能か?折りたたみ自転車のコンポ選びと互換性の壁

「Visc. P18のレバーが使いやすかったから、同じのを付けたい」
そんな相方さんのひと言から始まったのは、DAHON ROUTEのコンポーネント交換計画。
今回は、SRAM製のシフターを軸に、SHIMANO製リアディレイラーやスプロケットとの“ミックス構成”を検討する中で、
互換性の壁にぶつかりながらも、最適な組み合わせを模索した記録です。
当初は「SRAMならSHIMANOと互換するやろ」と思い込んでいた筆者。
ネットで調べるうちに「RDは動くけどFDは無理」「昔は互換だったけど今は違う」など、
情報が錯綜していることに気づき、
“引き量”や“レバー比”といったコンポの基本仕様を改めて学ぶことに。
ヤフオクでのパーツ探しや、過去の仕様変更の背景を調べながら、
「SRAMを使いたい」という気持ちと「確実に動く構成にしたい」という現実の間で揺れ動く様子が描かれています。
🔧 この記事でわかること
- SRAMとSHIMANOのコンポーネントは本当に互換するのか?
- SRAMの引き量とSHIMANOのレバー比の違いとは
- ミックス構成で動作するパターンと“動かない組み合わせ”の実例
- ヤフオクでのパーツ調達と“記憶頼りのスペック選び”のリスク
- 折りたたみ自転車におけるコンポ選びのポイントと注意点
DAHON ROUTEカスタム
みかん号の改造のお話です。

ボスフリー問題から解放された
ボスフリーのスプロケットはさっさと交換したかったので、エンド幅126mm問題を解決しました
コンポーネントはどうしよう?
そうなってくると全てのコンポーネントは交換です。
レバーはSRAM希望
今回の交換でこれだけはこだわりたいパーツは、変速レバーはスラム製にすることです。
使用感が良かった
理由は、紀の川でレンタル出来るダホン(Visc. P18)のレバーが使いやすいと言っており、それと同じものをつけようと思ったのです。
HPのスペックではMicroShiftだったのですが、ワタクシの記憶ではSRAMのX5だったと思うので、誰がなんといおうがSRAMにするのです。
ヤフオクでSRAMを買う
スラムのコンポは店舗で買うと高いが通販で買うと安い
いつものヤフオクを探していると、新品のX7のリアシフターを見つけました。
少し古いデザインのものです。
定価の半額以下で無事に落札し、手元に届いたものを確認です。
何か違う
う〜ん。
親指シフトのアップのレバーの位置が微妙・・・。
とっくり氏に見てもらっても微妙。
悩んだら別のものを買う
取り付けたら気にならないのじゃない?と思わなくはないのですが、気になり出すと不安でしかありません。
悩んでいるタイミングで、新型のX7が同じ金額で売られていたので、購入してしまうのです。
おまえはアホか?
やっている本人が言うのもなんですが、馬鹿です。
実は使い勝手の問題もあるのですが、ワタクシはあることで混乱していった結果だったりします。
ミックスコンポーネント
メーカーミックスの最大の問題点である互換性です。
スラムとシマノは相性がいい?
以前から新興メーカーのスラムはシマノと互換することで商品の販売数を増やしていることを、なんとなく覚えておりました。
大丈夫?
だから、元々予定していたシマノのリアメカ、スプロケット等とスラムのシフターミックスで使おうと考えており、何の疑いもなく使えるものだと思っておりました。
NGなのか?
しかし、知恵袋などを読んでいると、「ミックスは可能」「RDは動作するがFDは無理」「FDは大丈夫だがRDは引き幅が違う」など、書き込まれた年を見ると情報が変わっております。
プランBを用意すれば安心
つまり、何処かの段階で引き幅が変わっているとのことです。
それなら、可能性のあるものを、両方もっていたら大丈夫と考えたわけです。
DAHON ROUTEカスタム
ドライブトレイン考察の続き
RD問題
レバーを買ったら、シマノのMTB用のRDを買うのです。
9速用が必要
計画通りに9速用を探します
SHIMANO DEOREの9速にしようと考えていました
問題がないか?
小径のタイヤに干渉しないか?などを調べる為、取付イメージをネットで探していました
取り付け画像を見る
たまたまSRAM X9のショートゲージをアセンブルしたミニベロの写真を見てしまうのです。
考えが変わる
格好いい
一発でこれしかないと考えてしまいました。
SRAMで統一する
即時に計画変更を行う為に、買ったレバーやハブはこのX9のリアメカを使うことを出来るのかの検討です。
SRAMについて調べる
調べ方の視点を変えた為か、色々分かってきました。(間違っているかも)
- スラムは別の会社のコンポーネントを引き継いで誕生したメーカーで、そのときはシマノとの互換はなしだった。
- シマノのMTB一人勝ち状態のときに、グリップシフトの同等のものを作り出しシマノとの互換するようになった。
- シマノのコンポーネントは、レバー操作(1)に対してワイヤーは(2)動く仕様で、これに合わせるようになったそうです。(単位は分からず)
- しばらくはそのまま作っていたが、スラムも認知度が上がりファンも増えてきたので、独自に戻すことを検討するようになったらしい。(ライセンス料等の大人の事情もあると思うのです。)
- 一部の製品でシマノ互換製品も作りつつ独自のものにシフトしていく。(レバー操作とワイヤー動作が1:1の引き幅)
- スプロケットとチェーンとチェーンリングの互換はある。
シフターの仕様が違う
ワタクシが今回購入した2つのシフターについて
シマノ互換
メーターのついた古いタイプはシマノ互換時代のもので1:2仕様

SRAM専用
後から購入したシフターは1:1仕様のものです。

たまたまですが、シマノ用とスラム専用と買っていたのです。
スラム専用RD
じゃあ、突き進むのみと、SRAM X-9のショートゲージ9速を購入です。
ヤフオクで新品が半値以下だったのです。ラッキーなのです。
スプロケットとチェーンは互換あり
あとのスプロケットとチェーン等は完全互換なので、手に入りやすく価格も安いが高品質のシマノ製にします。
🔄 SHIMANOとSRAM、混在させても大丈夫?【互換性・デメリット・価格差まとめ】
DAHON ROUTEのような街乗り・ツーリング用途でコンポを交換するとき、気になるのが
「SHIMANOとSRAM、混ぜて使えるのか?」という問題。
✅ 互換性:原則「ミックスはNG」だけど、例外もある
- シフターとディレイラーは同一ブランドで統一が原則
→ SHIMANOシフター × SRAMディレイラー = 信号のズレで正常に変速しない
→ ケーブルの引き量(レシオ)が異なるため - 例外的に、7〜8速時代のSRAM製品(“ESP”シリーズ)はSHIMANO互換あり
→ ただしこれは旧製品。現行モデルでは非推奨 - スプロケット・チェーンは一部互換あり
→ SRAMのスプロケットはSHIMANO用フリーボディに取り付け可能
→ チェーンも段数が一致していれば問題ないケースが多い
⚠️ ミックスのデメリット:細かいストレスが積もる
- 変速が「微妙に決まらない」
→ 1段ずれたり、ワンテンポ遅れたりすることがある - 調整に時間がかかる
→ トップ・ロー・中間域のセッティングがシビアに - トラブル時に原因が特定しづらい
→ どっちのブランド側が不具合か判断しにくい
「一応使えるけど、快適ではない」というのが正直な印象。
初心者はブランド統一がおすすめです。
💰 価格差比較(2025年6月時点・国内相場)
パーツ | SHIMANO(DEORE相当) | SRAM(X5相当) | 備考 |
---|---|---|---|
リアディレイラー | 約4,000円 | 約5,000円 | DEOREの方が入手しやすい |
シフター(右) | 約2,000円 | 約2,500円 | 同等グレードで若干SRAM高め |
スプロケット | 約2,500円 | 約3,000円 | フリーボディ互換あり |
チェーン | 約2,000円 | 約2,300円 | SHIMANOチェーンは選択肢が豊富 |
📝 結論:快適に使いたいなら、同一ブランドで統一を
- 街乗りメイン、トラブル回避重視 → SHIMANO統一が無難
- 見た目や軽量化を追求したい → SRAMも検討OK(ただしセットで)
- ミックスは“自己責任”の領域 → 経験者やこだわり派向け
“使いたいパーツ”と“動く構成”の間で揺れる——DAHONカスタムのリアルな葛藤
SRAMレバー×SHIMANOディレイラーで起きた“引き量問題”
Visc. P18のタッチが気に入ってSRAMレバーを使いたいと思ったものの、現行品の引き量がSHIMANOと非互換になっているという壁に直面。
「たしか昔は動いた気がする…」というあいまいな記憶を頼りに調べた結果、
モデルや年代によって互換性が異なることがわかり、さらに混乱。
カタログには載っていない“実装の実績情報”を求めて、
ブログや掲示板を深掘りする日々が続きました。
見た目と操作感を取るか、安定動作を取るか
カチッとした操作感が魅力のSRAMレバーと、
入手しやすくて調整しやすいSHIMANOのディレイラー。
両者を“混ぜて使う”という発想は、理論上できても、実際の組み合わせでは動作に難が出ることも。
見た目と感触を優先すると動きが不安定になり、
確実な動作を取ると、好きなレバーが使えないという“選択のジレンマ”が生まれていました。
カスタムの本質は“落とし所を見つけること”
最終的には、「100点満点の理想」を追いかけるよりも、
“普段使いできて、ストレスなく動く構成”を目指すことに落ち着くのがDAHONカスタムのリアル。
「シフターのフィーリングは大事。でも動かなかったら意味がない」
そんな現実的な妥協点を模索する過程こそ、カスタムの醍醐味だと感じました。