洗車・メンテナンス
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ブルホーンからドロップへ——KHS F20-RCを“走れるミニベロ”に仕立て直すフルメンテ記録

みぞお
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「ブルホーンも悪くないけど、STIレバーとの相性がイマイチ…」
そんな違和感を抱えていたKHS F20-RCに、今回はドロップハンドル化+オーバーホールという大規模メンテナンスを実施しました。

依頼主は、背の高い友人
以前は自分用にブルホーン+STIレバーで組んでいたものの、ブレーキの引き幅やポジションに不満が残る仕様だったため、
「どうせなら、しっかり整備して“乗れる仕様”に仕上げよう」と、ポジション見直しと消耗品交換を含めた再構築に踏み切りました。

この記事でわかること

  • KHS F20-RCのドロップ化に必要なパーツと注意点
  • ステム長変更によるポジション調整の考え方
  • STIレバーとミニベロの相性問題とその対策
  • オーバーホール時に交換した消耗品と作業量の目安
  • “旅するミニベロ”としての再出発に向けた整備の工夫
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KHS F20-RC オーバーホール依頼

友人からKHS F20-RCのオーバーホールを頼まれました。

乗ってみると、どこかしっくりこない感覚があるとのことです。

問題点の確認
  • フロントの安定感がなく、不安な乗り心地
  • 全体的に自転車の調子が良くない状態

以前のミニベロとの比較

以前オーバーホールしたミニベロと比べると、今回の自転車の状態は良好です。
通勤で日常的に使用されていたようですが、パーツの劣化は少なく保たれている印象です。

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2007年モデルのカスタム車?

今回のKHS F20-RCは、2007年モデルをベースにカスタムされた可能性があります。
細かい仕様やパーツの組み合わせから、そのように推測されます。

費用・パーツ代

劣化している部品については、交換を予定しています。
必要なパーツの購入や作業費用がかかるため、予算を考慮しながら準備を進めていきます。

KHS F20-RC レストア+ドロップハンドル化

概算金額:14,000円


シフトケーブルセット:約2,500円

ブレーキケーブルセット:約2,500円

フレキシブルガイドパイプ:約1,000円

チェーン(9速用):約2,000円

ヘッドパーツ(1-1/8インチアヘッド):約2,000円

バーテープ:約1,000円

BB:約3,000円


出来るだけ使いまわして費用をかけずに作業を行っています

すでに購入しているものは含みません

試乗・洗車

ヘッド周りの状態を確認するために試乗を行いましたが、走行中の安定感に欠ける印象を受けました。

また、合わせて洗車も実施し、清潔な状態で調整を進める準備を整えました。

念入りな洗車

友人が洗車した状態で預かりましたが、まだ汚れが目立っていたため、改めて念入りに洗車を行いました。
細かな部分まで丁寧に洗い上げ、作業を進める準備を整えました。

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分解と交換部品の確認

取り外せる部品を慎重に分解し、劣化している箇所や交換が必要な部品を丁寧に確認しました。
今後の整備計画を立てるための重要な作業です。

消耗品の交換とハンドルの提案

オーバーホールの基本として、ケーブル類はすべて新品に交換します。

また、ブルホーンハンドルよりも操作性向上を狙い、ドロップハンドルへの交換を友人に提案しました。

ヘッドパーツの不具合と対応

見た目ではわかりませんが、ヘッドパーツの動きはスムーズではなく、ゴリゴリとした感触がありました。

確認作業

グリスアップを試みましたが、残念ながら改善は見られませんでした。

取り外し

ヘッドパーツは交換が必要なため、取り外す作業に入りました。

部品の発注

必要なパーツの調達を友人にお願いしました。

関係のないものも含めて、次々とAmazonから荷物が届いています。そろそろ配達員に怪しまれそうな気配です。

クリーニング

フレームやコンポーネントの汚れを丁寧に落とし、注油を行いました。

特に頑固な汚れにはフィルタークリーナーを使用しましたが、そろそろ残量が少なくなってきています。

錆び取り作業

チェーンは伸びていなかったため、錆びだけを除去することにしました。

サンポールを使用

まずサンポールに約1時間漬け置きし、錆を浮かせて落とします。

水洗・中和

その後、水でしっかり洗い流し、酸性に傾いた表面を重曹に漬けてアルカリ性に中和しました。

注意点

サンポールと重曹は混ぜるな危険

キズ補修

錆びの発生が心配な傷に対して、タッチペンで補修を行いました。

色味は似ているものを選び、ざっくりと塗っておきました。

組立

自転車の組立作業は、まるでプラモデルを組み立てる感覚で楽しく進められます。
一つひとつのパーツを丁寧に取り付けながら、形が出来上がっていく様子を見るのは、達成感があります。

ヘッドパーツ圧入

ヘッドパーツがフレームにきれいに圧入できると、とても気持ちが良いものです。
慎重に作業を進めて、しっかりと正しい位置に収まったときの達成感は格別です。

BB装着

以前少し使った新古品のBBが手元にあったため、グリスをたっぷり塗って丁寧に装着しました。
しっかりグリスを塗ることで、長く快適に使用できるように心がけています。

クランク装着

クランクを取り付けると、一気に自転車らしい形になってきました。
組み上がっていく実感が湧き、作業のモチベーションも高まります。

ディレイラー取付

リアディレイラーはフレームに取り付けるだけの簡単な作業です。
チェーンは、DAHON Visc.P18からゴリックス製のものを移植しました。

以前の作業

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フロントディレイラーの取り付けは加工が必要

フロントディレイラーの取り付け位置が、バッシュガードの影響で固定できず調整が必要でした。

スペーサーを自作

過去の経験を活かし、清涼飲料の空き缶を切ってスペーサーを作成。

炭酸の入っていない缶は約0.5〜1mmの厚さがあり、加工には最適です。

うまく調整できた

このスペーサーで約1mm程度ディレイラーの位置をセットバックさせ、良い感じに取り付けできました。

ドロップハンドル化の決断

ブルホーンハンドルはポジションが楽ですが、STIレバーのブレーキ引き幅が狭いため、乗り心地が快適とは言えませんでした。

ドロップハンドルへの変更

より操作性と快適さを求めて、思い切ってドロップハンドルに交換することにしました。

折り畳み時の確認

ドロップハンドル(400mm)に交換後、折り畳み時にハンドルが邪魔にならないかも確認しました。

折り畳み動作に支障なし

結果、ハンドルが干渉することなくスムーズに折り畳めるため、実用面でも問題ありませんでした。

問題発生:ケーブルの取り回し不良

ケーブルをまとめた際に、フロントブレーキの動作に不具合が発生。ケーブルが極端に曲がり、スムーズな動きが妨げられました。

改善策:フレキシブルワイヤーの導入

自然なカーブでケーブルを通すために、フレキシブルワイヤーを採用。

過去にブルホーンハンドル導入時の経験が役立ち、効果的に問題を解決できました。

ケーブルをタイラップでまとめる

輪行時にケーブルがバラバラになるのを防ぐため、タイラップでしっかりまとめました。
これで収納時の煩わしさが軽減され、持ち運びもスムーズになりました。

試走

バーテープがまだ届かないため、先に試走を行いました。

ヘッドパーツを新品のシールドベアリングタイプに交換したことで、フロント周りの安定感が大幅に向上し、安心して走行できました。

ステム長の検討

安定感を優先してステムを110mmから80mmの短いものに変更しました。
ただ、背の高い友人が使うことも考えると、元の長いステムに戻す選択肢も検討しています。

仕上げ作業

中国から直送で注文していたバーテープが無事届きました。
これから丁寧に巻き付けて、仕上げ作業を進めていきます。

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完成報告

最後に傷防止シールを丁寧に貼り付けて、すべての作業が無事に終了しました。
これで快適に乗れる状態となりました。

ブルホーンハンドルのその後

在庫として使い道が見つからず、また一つパーツが増えてしまいました。

実際に自分でもブルホーンハンドルを試してみて、ポジションは改善したものの、STIレバーとの相性で不便さを感じました。
そのため、最終的にはフラットバーロードとして作り直すことにしました。

KHS F20-RCカスタム・まとめ

標準からSTI化済なので、消耗品の交換などの作業でした

改善点

  • 乗車時の不安定さは、ヘッドパーツ交換が効果的
  • STIレバーを使用するならブルホーンは不向き
  • バッシュガードを導入する場合はFD取付位置を見直す
  • ケーブルはバラバラしないようにタイラップなどでまとめる

楽しい

改善して、乗り心地がよくなったと友人から連絡があったので、やりがいがありました

自転車のメンテナンスは楽しい

ドロップ化+オーバーホールで感じた、“走りの質”と“整備の奥深さ”

STIレバーは“快適さ”と“制約”の両面アリ

ブルホーン+STIレバーは見た目も操作感も良いけれど、ブレーキの引き幅が狭くなるという落とし穴も。
今回はドロップ化することで、より自然な操作感と安定した制動力を得られました。

ステム長の調整で“乗り手に合わせる”

以前は110mmの長めステムを使っていましたが、安定感を重視して80mmに変更
ただし、背の高い友人に合わせるなら再び長めに戻す選択肢もアリ
ポジション調整は“正解がひとつじゃない”のが面白いところです。

オーバーホールは“消耗品交換だけじゃない”

ケーブルやブレーキシューの交換はもちろん、全体の動作確認やグリスアップ、パーツの再配置まで含めると、
「ただの消耗品交換」とは呼べない作業量に。
でもそのぶん、乗り味の変化と安心感は段違いでした。

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おっさんサイクリスト
自転車趣味歴だけは長いサイクリスト。レースは観戦するもので、自転車旅を楽しんでいます。西日本を中心に活動しています。
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