フラットバーの限界を超える!DAHON ROUTEをブルホーン化して“走りの質”を変えるカスタム

「長時間乗ると手首が痛い」「もっと前傾姿勢で走りたい」
そんな悩みを抱えていた折りたたみ自転車DAHON ROUTEに、
今回は思い切ってブルホーンハンドル+STIレバー化という本格カスタムを実施しました。
使用したのは、25.4mm径のブルホーンバーとシマノSTIレバー(SORA R3000系)。
ハンドル径の違いやケーブルの取り回し、STIレバーの固定方法など、
ミニベロならではの制約と工夫が詰まった作業内容を、写真とともに詳しく紹介しています。
🛠️ この記事でわかること
- DAHON ROUTEにブルホーンハンドルを取り付ける際の注意点
- STIレバーの固定方法とハンドル径の調整テクニック
- フレキシブルケーブルの通し方と引きの軽さを両立させる工夫
- 折りたたみ時の干渉対策とストラップ活用術
- ブルホーン化によるポジション変化と操作感の違い
DAHON ROUTEカスタム
エクステンダーステムを取り付けて、乗り心地が改善したのですが、間髪入れずにカスタムを続けます

フラットからブルホーンハンドルに交換します
ハンドル交換
フラットバーに長時間乗り続けると、手首をひねった状態になり手が痛いので、ドロップハンドル・ブルホーンハンドルへ交換を試みます

ポジション変更
エクステンダーステムは使ったまま、ハンドルを入れ替えます

ブルホーンハンドル
エクステンダーステムが、25.4mm対応なのを確認してから、Amazonの最安を発注しました
細い
ハンドル取付径が25.4mmで、それ以外は22.2mmです

ママチャリか!
一般的なハンドル取付径
- 25.4mm:少し古いロードバイクなどのサイズ
- 持ち手部分も細くなるので、サイクルコンピュータなどを取り付けにくい
- 31.6mm:現在主流のサイズ
コンポーネント
フラットバー用ブレーキと、SRAM X7・X9を使っているのですが、STI化したいので、部品を調達しました

フリマサイトで、購入したけど、汚い
オーバーホール
フィルタークリーナーを使って汚れを落とします

FDは不要なので、再びフリマサイトで売ります

ケーブル
以前から少しずつ残っている半端ケーブルを使いまわしたいので、足りないものだけ購入

友人ダホンのオーバーホールでDURA-ACEグレードのケーブルを使うと硬かったので、柔らかそうな安いケーブルを購入

フレキシブルケーブル
STIレバーのケーブル処理に必要なので、購入

色付きなどありますが、バーテープを巻いたら、見えないところに取り付けるので、最安を選ぶ

組立
STIをブルホーンハンドルに取り付けるための加工を行います
ガイド
少し急な角度でケーブルを曲げますが、フレキシブルケーブルを使って、ちゃんと動くガイドを作成します

アウターケーブルを固定できないので、加工します
先端にケーブル追加
STI本体の中にアウターケーブルをカットしたものを入れて、動かないようにビニールテープで固定しています

ガイド確認
90度曲げても問題ないことを確認しました

※手ぶれしていて申し訳ない
ブレーキ・シフト用ガイド
同じルールで、左右ブレーキを作成し、シフトは本体に固定できそうなので、そのまま通しました

フロント変速がないので、左レバーにはブレーキ1本のみ
ハンドル取付
購入したブルホーンハンドルに取り付けます

スペーサー作成
上記の取り付けに使っているスペーサーは、1mmアルミ板を切って加工しました

STIレバー取付径は23.8~24.0mm対応ですが、購入したハンドルはそれ以下なので、そのままでは取付できない
ケーブルルーティング
ハンドル位置を決めて、ケーブルを通すのですが、フレキシブルケーブルを使っても、90度近く曲げると、レバーの引きが重いので通し方を変えました

ハンドルの内側から出るケーブルを、ハンドル回りを巻くようなルーティングにしました

STI裏が分厚くなりますが、走行中に手で握ることはほぼないので、この方法が良さそうです
ケーブル長さ
以前に組んでいたケーブルの長さを参考に調整しましたが、購入したケーブルの長さギリギリだったので、大きなサイズだったら、組めないかもしれません

問題発生
形になったところで、ハンドルに体重をかけると、下がってしまいます
付属パーツに問題あり
エクステンダーステムのスリット(溝)形状が、本体のスリットと合わないようで、滑ります

フラットバーの時は、テコの力点位置が近かったので気が付かなかっただけ

(少しずつ滑っていたので、振動吸収して乗り心地が良かった)
対策
購入時のハンドルには、横向きスリットが入っているので、交換してみました

解決
体重をかけても動かなくなりました
カット
ハンドルが2本並ぶのはおかしいので、短くカットしました

見た目改善
邪魔になる部分をカットしたので、スッキリしました

仮組完了
ポジションは乗りながら決めようと思うので、ハンドルの位置などは適当にしています

STI+Vブレーキ
ブレーキレバーとキャリパーの引き幅が違うので、STIとVブレーキは良い組み合わせではありません

- STIレバー
- 引き幅が狭い(調整範囲が狭い)
- Vブレーキ
- 引き幅が広い(調整範囲が広い)
ブレーキシューの隙間
ブレーキの隙間が2㎜位しか取れないので、ホイール振れなどの不具合があると、走行中に接触する

調整
地道に引き幅を調整するしかないですが、VENGE Viasでの経験で、それほど苦痛に感じませんでした

対応方法
クロスバイクにSTIを付けたい場合の方法は以下があります
- ミニVブレーキに交換
- カンチブレーキに交換
- Vブレーキコンバーター導入
泥除け付きのミニベロなので、①と②は選択できません
Vブレーキコンバーター
メーカーが倒産しているので、フリマか海外通販などで購入する必要があります

メルカリで、新品2個購入できました
導入は延期
調整がシビア・ブレーキを開放できないは、ミニベロ運用で深刻なデメリットではないので、問題が起こるまで、導入を先送りにします(ケーブルを買い直しが面倒なだけ・・・)
仕上げ
ポジションが決まったので、カスタムを仕上げていきます
ベル交換
自転車は法令装備でベルを付けないといけないのですが、ダイソー(100円ショップ)でコグベルのようなものが買えます

ハンドル径22.2mm対応なので、ロードバイクなどでは使えないのですが、購入したハンドルが22.2mmだったので使えます
サイクルコンピューター
キャットアイの有線モデルを使っていたのですが、何度も組替をする可能性があるので、取り付けるだけで使えるGPSサイクルコンピューター購入(中華製の安いもの)

導入レビューは別途記事にて
XOSS G+ Gen2

STIレバーカバー交換
中古で購入したSTIのカバーが劣化しているので、新しいものに交換しました

amazonで購入した社外品(約1,000円)
新旧比較
純正と社外品を比べると、社外品はシリコンが薄い

安いものなので、バーテープと同じように交換したいパーツです

ブルホーンだと、レバーを握ることがないので、滑り止めの意味なし
バーテープ
巻き方を色々試したいので、両面テープなしの比較的硬めのものを購入しました(安物)

はさみとビニールテープがあれば、作業ができます
エンドキャップ
付属のエンドキャップは、約19~22mm対応なので、ママチャリサイズのハンドルでは使えません

もっと柔らかい素材だったら、ハンマーで叩いて押し込むのですが、無理そうです
ブルホーン巻き
STIの根本を隠したいので、スタートする位置はブラケットを覆える位置にしました

裏に両面テープがないので、ビニールテープで仮止めしています

ぐるぐるとブラケットを2周回っています(先端は開けています)

ブラケットの根元を過ぎたら、ドロップハンドルと同じように巻くだけ

巻き終わりをビニールテープで止めてました

ハンドルの先端もビニールテープで動かないように固定しました

左右対称になるように巻いて、作業終了
輪行
ちゃんと折り畳めるかテストを兼ねて、輪行しました

作業開始
ダホンのセールスポイントの輪行のしやすさがどうなるか

問題
ステムを取り付けたことで、ハンドル用のクイックレバーを扱いにくくなっています

サイクルコンピューターのアームを付ける前から、手が入らないのでテコの力を使えない
解決策
ブレーキ調整をしたかったので、アーレンキーをカバンに入れていたので、クイックレバーの間に5mmを差し込んで起こしました

テコを使えるので、簡単にリリースできました
携帯工具の見直し
街乗りだと、自転車屋に駆け込めばいいと、パンク修理キットなどを持たずに走っていますが、サドルバックを検討しようと思います
折り畳み
ブルホーンハンドルを開放した状態で折り畳むことが出来ました

ハンドルの厚みが増えたので、磁石まで折り畳めないので、ストラップを利用して動かないように固定しました(磁石は外そう)
輪行袋
ヘルメットをタイヤの間に入れて固定し、袋をかぶせて輪行完了

作業時間
写真を撮りながらでしたが、5分もかからず輪行できました(慣れたらもっと早くできる)

折り畳み・組立時、袋を広げる・畳むことが一番時間がかかっています・・・
ブルホーン化で感じた、“見た目”と“乗り味”の進化
ハンドル径の違いは“ひと工夫”で解決
STIレバーの対応径は23.8〜24.0mm、購入したハンドルはそれ以下。
アウターケーブルの切れ端をスペーサー代わりにして、ビニールテープで固定することで、
しっかりとした取り付けが可能になりました。
ケーブルの取り回しは“曲げすぎ注意”
90度近く曲げるとレバーの引きが重くなるため、フレキシブルケーブルでも通し方が重要。
以前の組み付けを参考にしつつ、長さギリギリのケーブルで調整しました。
折りたたみ時の干渉は“ストラップで固定”
ブルホーン化により、ハンドルの厚みが増して磁石が効かなくなったため、
ストラップで固定することで折りたたみ時の安定性を確保。
「磁石は外してしまおう」と割り切る判断も、ミニベロならではの柔軟さです。
ブルホーン作業
過去にブルホーンハンドルを導入した記事
