坂道が楽に!BROMPTONを前2段変速にカスタムして快適になった話
「坂道がつらい…」そんな悩みを抱えていたブロンプトンユーザーが、フロントディレイラー(FD)を追加して前2速化に挑戦!
この記事では、2004年製イギリス製BROMPTON M3Lをベースに、FDを後付けして坂道性能を大幅に改善したカスタム記録を紹介しています。
クラシックモデルの雰囲気を残しつつ、折りたたみ機能や輪行性能を損なわない工夫が満載。
「FD追加って難しそう…」「折りたたみ時に干渉しないの?」といった疑問にも、実体験をもとに丁寧に解説しています。
軽いギアで坂を楽に登りたい方や、BROMPTONのカスタムに興味がある方にとって、実用性と再現性の高い一記事です。
ぜひ参考にしてみてください。
BROMPTONの6速化計画
初めてのブロンプトンを手に入れた際、パートナーから「もっと坂道を楽に走れたらいいのに……」というリクエストをもらいました。そこで、坂道をスイスイ登れるようにするためのカスタム案をいくつか検討してみました。
- リアスプロケットの変更(13T→14T以上へ)
- 15T以上はメーカー推奨外となりますが、工夫次第で対応可能です。
- 内装変速を5段へアップグレード
- 旧式の希少なパーツを探し出す根気が必要です。
- 外装変速の多段化
- フレーム自体の加工が必要になるため、現実的にはかなりハードルが高い方法です。
- フロントディレイラー(FD)を後付け
- 専用のFD台座を取り付けることで、前2段化が実現できます。
BROMPTON M3Lを手に入れる
そんな折、運良く2004年イギリス製の「M3L」を入手することができました。この車体をベースに、いよいよカスタムをスタートすることに。

今回のカスタム方針
せっかくのクラシックなイギリス製ブロンプトン。安価な台湾製フレームなら思い切った加工もできますが、今回は「いつでもオリジナルの状態に戻せること」を絶対条件に、パーツを選定しました。
カスタム内容:フロントディレイラーの追加(前2速 × 後3速 = 計6速化)
M3Lのレストア体験
中古で購入したこの車体、実は発送時のトラブルで一部が破損していたり、前のショップの整備が少し甘かったりと、前途多難なスタートでした。まずはカスタムの前に、本来の姿を取り戻す「レストア」から着手しています。

前回の車体と年式が近く、今回もSachs(ザックス/現SRAM)製の変速機だったため、希少パーツの扱いにも慣れており、スムーズに整備を進めることができました。
BROMPTON M3Rのレストア
ちなみに、1台目の2002年イギリス製「M3R」は、前オーナー様が非常に大切に乗られていたため、こちらはあえてカスタムせず、オリジナルの良さを残す方針をとっています。

レストアの記録
費用を抑えつつ、当時の雰囲気を壊さないよう丁寧に整備した記録はこちらです。

また、故障していた内装ハブもDIYで無事に修理完了しました。

FD追加カスタム
2012年以降のモデルであれば比較的簡単なFD追加ですが、2004年製となると一筋縄ではいきません。

- フロントディレイラー: SHIMANO FD-3500(9速用・直付けタイプ)
- シフター: SHIMANO SL-M670-L(10速用・左のみ)
- FD台座: 中華製(シフトケーブル受け付きのバンドタイプ)
- クランク: SHIMANO FC-3450(9速用)
- ボトムブラケット(BB): SHIMANO SM-BBR60(ホローテックII対応)
- チェーン: 9速用
- リアスプロケット: ブロンプトン純正(13T・3/32規格)
- その他: シマノ製シフトケーブル、社外製リアテンショナー
部品購入
コストを抑えるため、クランクやFD、シフターは中古品を賢く活用。シルバーのクランクを探してフリマで見つけた500円の掘り出し物は、結局欠品パーツを買い足すことになり、意外と高くついてしまいました(笑)。

シフターの追加
左ハンドル側の操作性を考え、ブレーキレバーの邪魔にならない位置へ配置しました。

- 2速と3速の切り替えスイッチが付いている
- フロントが1枚増えるだけなので、細かい「トリム操作」が不要
- 過去に使ったことがあり、信頼性が高い
BB(ボトムブラケット)の交換
ホローテックIIのクランクを使うため、BBをBSA規格のものに交換。ここが後の工程で重要なポイントになります。

FD台座の取り付け
中華パーツあるあるですが、シートポストに対してバンド幅が少し広すぎたため、自作のシムで微調整しました。

- アルミシート(アルミ缶でもOK)を用意する。
- 金属用のハサミで、適当なサイズにカット。
- 角を丸く「面取り」して、怪我を防ぐ。
- 両面テープでパーツの内側に貼り付ける。
別の方法
今回は中華製の安い一体型を購入しましたが、FDをバンド式にして、ケーブルハンガーを取り付ける方法もあります(取付位置調整が楽かもしれません)
FDの本体取付
台座さえしっかり固定できれば、FD本体の取り付けとワイヤー調整はサクサク進みます。

折り畳み時に発覚した問題
リアスプロケットの到着を待つ間、仮のチェーンを張ってみたところ、重大な問題に気づきました……。

チェーンリングの干渉
なんと、フロントを2枚にしたことで、折り畳んだ際にインナーチェーンリングがリアフレームに当たってしまうのです。このままでは「ブロンプトンの命」である折り畳みができません。

BBクリアランスの調整
この問題を解決するため、ホローテックBBのメリットを活かし、フレームとBBの間にスペーサーを挟んでクランクをわずかに外側へオフセットさせました。

2.5mmスペーサーの導入
今回は余裕を持って2.5mm厚のスペーサーを使用。これでフレームとの絶妙なクリアランスを確保できました。

MTB用BBのススメ
MTB用BBなら、68mmを73mmに変更するためのシムがセットになっているので、それを使えば別途購入する必要なしか?!
スプロケット交換
ネットを検索して、個人ショップ通販で純正品を見つけ、購入しました(適当なもので加工作業をしなくて、助かった)

新旧比較
2012年までは多段変速対応していない(1/8 Chain)ので、それ以降は(3/32 Chain)に変更されています

アセンブルされているチェーンの種類
- 2012年以前:シングルチェーン(1速)
- 2012年以降:9速用チェーン
テンショナー交換
スプロケット交換したので、テンショナーもAmazonで買った中華製に交換しました(これが意外と優れものでプーリーが左右に動くので変速時良い感じ)

中華製なので、少し加工が必要です(テンションの位置がおかしい)
ついに完成!
パーツ集めに時間はかかりましたが、ついに2004年製ブロンプトンの「2×3速化」が完成しました。

シフターの操作
通常のMTBとはレバーの向きが逆になるため、シフトアップ時に少し力が必要ですが、慣れれば問題ないレベルです。

復元性
当初の目的通り、FD周りを取り外せばいつでもオリジナルの状態に戻せます。

折り畳み機能
懸念していた干渉もクリア。チェーンが外れることもなく、スムーズに輪行可能です。

インナー側の方が安定
今回のカスタムでは、折り畳み時はインナーにしてほいた方が、チェーンが常にギアにかかっている状態でした

アウター側では折り畳み時、チェーンが外れた状態になるが、戻す時には元の状態になります

試走してみた感想
晴れ間を縫って近所を走ってきましたが、変速は驚くほどスムーズ!

フロント側のインナー・アウター共に、問題なく変速もスムーズです

少しチェーンが長いかもしれませんが、一旦これで運用してみて、問題を感じたら、1リンク詰めようと思います
2×3速化のメリット
50-34Tのダブルギアのおかげで、一番軽いギアにすると「平地では空回りするのでは?」と思うほど軽快です。これでどんな坂道も怖くありません。
輪行時のコツ
折り畳む前にフロントを「インナー」に入れておくと、FDがチェーンガイドの役割を果たしてくれ、より安定して保持されます。
最後に
クラシックなイギリス製車体に手を入れるのは勇気がいりましたが、乗り心地が劇的に改善され、さらに愛着が湧くカスタムとなりました。DIYで自分だけの一台に仕上げていくのは、やっぱり最高に楽しいですね!









