ゴリゴリ感にさようなら!ママチャリのペダリング不調はBB交換で劇的改善

「ペダルをこぐたびに違和感がある」「ギシギシと異音がする」——そんな症状に心当たりはありませんか?
それ、もしかするとボトムブラケット(BB)の劣化が原因かもしれません。
この記事では、ママチャリのBBを自分で交換した体験談をもとに、作業の流れや必要な工具、かかった費用まで詳しく紹介します。
自転車屋に頼むと5,000〜8,000円かかる修理が、DIYなら約2,000円で完了!
ペダリングの快適さを取り戻したい方は、ぜひ参考にしてみてください。
この記事でわかること
- ママチャリのBB構造と交換のタイミング
- 必要な工具と作業時の注意点
- クランクの固着を外すための工夫
- BB交換によるペダリングの変化と効果
- 「高級パーツじゃなくても快適になる」実感
ママチャリの異音は不具合の兆候|10年超の使用によるメンテナンス記録
長期間使用しているママチャリ(シティサイクル)に異音が生じた場合、内部パーツの摩耗や不具合が原因である可能性があります。
ママチャリの異音、放置していませんか?
異音は不具合のサインかも。
BB交換方法と費用をこちらで紹介しています。
ペダルの違和感はBB不良のサインかも
走行中の「カチッ」という音や引っかかる感覚は、BB(ボトムブラケット)の不具合の可能性があります。

BBの不具合かもしれません
ペダルを回すと「異音」や「引っかかる感覚」がある場合、BB(ボトムブラケット)に問題がある可能性があります。
BB交換の修理費用|自転車店での依頼例
約20年前、大阪市内の小規模な自転車チェーン店でBB交換を依頼した際の費用は、約6,000円でした。
現在の価格とは異なる可能性がありますが、費用感の目安として参考になるかもしれません。
大手チェーン店での交換費用(2025年現在)
- BB全交換、ベアリング交換:9,350円(税込)
- 別途BB・ベアリング代が必要(1千円程度)
- カードリッジBB交換工賃:7,150円(税込)
- 別途BB代が必要(3千円程度)
- BB調整:1,650円(税込)
- クランク着脱など別途作業が必要な場合は費用追加
- 右クランク着脱:3,300円(税込)
- 左クランク着脱:1,650円(税込)
- ペダル着脱(1か所):880円(税込)
- クランク着脱など別途作業が必要な場合は費用追加
BB修理は、中途半端に安くしようとして、結果的に高くなるパターンに陥ります
自転車のBB交換はDIYで節約可能!
自分で交換すれば、工賃を節約しながら快適な乗り心地を取り戻せます。
工具と手順を押さえて、愛車のメンテナンスにチャレンジしてみましょう。
交換費用
今回は工具類を新たに購入せず、必要なのはBB(ボトムブラケット)本体の部品代+ボルト交換でした。
メンテナンス費用を抑えたい方には、DIYでの交換がおすすめです。
概算費用:2,500円
BB:約2,000円
フィキシングボルト:約500円
潤滑油・工具費などは含まない
工具の購入費用について
BB交換に必要な工具を新規で揃える場合、費用はやや高めになります。
具体的な金額は、記事の下部で紹介していますので、工具購入を検討されている方はぜひ参考にしてみてください。

BB交換に必要な部品を購入する際のポイント
一般的なママチャリ(シティサイクル)では、ペダルを漕ぐための回転軸「BB(ボトムブラケット)」と、ペダルを取り付ける「クランクアーム部」が分離構造になっています。
そのため、交換時はそれぞれの部品を個別に選び、適合性を確認する必要があります。
BB(ボトムブラケット)交換時は規格選びが重要
BBを購入する際は、フレームに取り付ける部分の長さ(シェル幅)と全体の軸長の規格を間違えないよう注意が必要です。
取り外したBBのタイプ
一般的なママチャリには、コストを抑えた「カップアンドコーン式BB」が採用されていることが多く、軸やベアリングなどが分離した構造になっています。

交換時はカートリッジタイプが便利
交換する際には、耐久性が高く、整備性にも優れた「カートリッジタイプ(シールドベアリング)」がおすすめ。
通販サイトでも手軽に入手できるため、DIYメンテナンス派に人気の規格です。

BBサイズの測定と取り外し手順
BB(ボトムブラケット)交換に必要な部品をネット注文する場合、到着まで日数がかかることもあるため、自転車を使えない期間が生じないよう一時的に元に戻せる準備が重要です。
・ソケットレンチ(14mmの場合が多い)
・コッタレス抜き
・モンキーレンチ(大きめが良い)
・マイナスドライバー
・定規
ボルトカバーを外す
カバーがある場合は、マイナスドライバーなど平らで薄い工具で慎重に取り外し
※劣化している可能性があるので、壊さないように注意してください

BB軸のナットを外す
ブリヂストン製ママチャリのクランク軸ナットは14mmで、ペダルとは逆回転で緩めるタイプ

(ナットは14㎜)

(ペダルを漕ぐ反対側に回す)

クランクを外す
クランクはコッタレス抜きを使用し、押し出すように外す
- 大きい工具側を先に挿入(小さい側は緩めておく)
- モンキーレンチ等で小さい方を締めると、徐々にクランクが外れます

クランクを取り外した状態

飛び出している軸とフレームの長さを測る
フレーム側の塗装部からネジの根本までの軸の長さを測定(今回は約30mm)

BBシェル幅は68mmで、日本製ママチャリはJIS規格に準拠していることがほとんどです
JIS規格(68mm)の軸長128mm(68+30×2)
(BB軸の計算方法)
フレーム本体+飛び出ている軸の長さ×2(左右分)
自転車屋なのではJIS規格と言われるが、販売品の名称はBSA規格になります
一時的に元に戻すことも可能
部品が届くまでは、分解した手順を逆にたどって組み直すことで、普段通り使用を続けることができます。
発注(ネット注文)
BB(ボトムブラケット)をネット注文する際は、事前に測定したサイズに近い製品を選ぶことがポイントです。
今回は、本体シェル幅68mm・軸長127.5mmのBBを選定しました。
シマノ製なら安心感あり
自転車パーツで定評のあるシマノ製なら、仕様や耐久性の面でも信頼性が高く、サイズが合えば問題なく取り付けできます。
フィキシングボルトの有無にも注意
購入ページに「取付ボルト付き」と記載があれば付属していますが、記載がない場合は別途購入が必要なケースもあるため、事前確認がおすすめです。
他メーカー品でも問題なし
サイズが合っていれば、他メーカーの製品でも互換性は十分あり、価格を抑えることも可能です。
用途に合わせて、信頼性・価格・レビューなどを比較して選びましょう。

BB交換作業開始
注文していたBB(ボトムブラケット)が到着したので、いよいよ交換作業をスタートします。
あらかじめ準備していた工具とサイズ確認が済んでいれば、スムーズに作業を進めることができます。

BB交換作業前のチェーン調整手順
BB(ボトムブラケット)を交換するには、まずチェーンのテンションを緩めて取り外す準備が必要です。以下に、必要な工具と作業手順を整理しました。
・ソケットレンチ(10mm)
・スパナ(10㎜、15mm)
・モンキーレンチ(小さめが良い)
・プラスドライバー
リアカバーの取り外し
プラスドライバーでネジを外し、カバーを取り外します。

シフトテンションボルトの緩め(任意)
10mmスパナでボルトを軽く緩めることで作業がしやすくなります。

チェーンのテンション調整
- ホイール軸のナット(15mm)を緩めて固定を解除。
- テンションボルト(10mm)も緩めて、左右ともに調整。
- 反対側も(1)(2)同様にナットを緩めます

チェーンカバーの取り外し
プラスドライバーでネジを外し、カバーを取り外す(ネジの紛失に注意)。

チェーンが露出するため、軍手などで手の汚れを防止しましょう。

チェーンの取り外し
テンションが十分に緩んでいれば、チェーンは簡単に外れます。

固い場合はテンション調整を再確認してください。
クランクの取り外し手順
BB交換作業に進むために、まずはクランクの取り外しを行います。
以下に、使用した工具と左右それぞれの作業の流れを整理しました。
・ソケットレンチ(14mmの場合が多い)
・コッタレス抜き
・モンキーレンチ(大きめが良い)
・マイナスドライバー
左側クランク(チェーンなし側)の取り外し
BBサイズ測定の際と同様の手順で、
ソケットレンチとコッタレス抜きを使って慎重にクランクを取り外します。
右側クランク(チェーンあり側)の取り外し
左側と同様の工程で取り外し可能です。
緩める方向も左右共通なので、迷うことなく作業できます。
クランク取り外し完了!

BB取り外し手順と注意点
BBの取り外しには専用工具が必要
・フックスパナ
・ハンガーワン回し
ロックリング(BBカバー)を緩める
フックスパナをへこみに引っ掛けて回すことで左右ともに緩めます。

この工具はBBの分解専用のため、他の用途には使いません。
軸受け(ワン)の取り外し
ハンガーワン回しを使い、BB本体の軸受けを緩めて外します。

こちらも専用工具で、他には使わない特殊なタイプです。
保管していた工具の一部パーツが紛失しているトラブルが発生

幸いにも、チェーンカバーのネジが同サイズだったため代用できました

工具の保管はしっかりと行うことが大切です
取り外したBBのボールベアリング受けが割れていました(写真は撮れず)

クリーニング(掃除)
グリスには砂などの汚れが混じっているため、清掃時はしっかりと拭き取りましょう
新しいBBの取り付け手順
カートリッジBB(ボトムブラケット)の取り付けには、以下の専用工具が必要です
・カートリッジBBツール
取り付けのポイント
あらかじめ購入しておいたカートリッジBBを取り付けます。
右側(チェーン側)には本体側のBBを、左側(チェーンがない側)にはカバー側のBBを取り付けます。

工具選びについて
手持ちのシマノ製BBツールが使いにくい場合は、握りやすくトルクをかけやすい形状の専用工具を選ぶと安心です。
最近のDIY向け工具は、ラチェット式やグリップ付きなど使い勝手の良いタイプが増えています。
クランクの取り付け手順
BB交換後は、クランクの再取り付けを行います。以下に必要な工具と手順の要点を整理しました
・六角レンチ(8mm)
取り付けの流れ
購入したボルトを使い、左右のクランクを互い違いの角度(180度)になるように取り付けます。

クランクボルトで固定
BB軸にクランクを差し込み、六角レンチでしっかりと締め付けて固定します。
⚠️ 注意ポイント
交換前についていたキャップ類や左側BBカバーは不要です。

作業中に周囲が映り込みすぎないよう、写真撮影時は背景の整理も忘れずに。

最終工程|チェーンまわりの取り付けと整備の仕上げ
BBやクランクの交換が完了したら、最後にチェーンと各カバー類を元の状態へ戻します。
チェーンを戻す
テンションを緩めてあるので、比較的簡単に取り付け可能です。

チェーン掃除
余裕があれば、このタイミングで清掃しておくと快適な走行が長持ちします。
チェーンカバーの取り付け
固定位置がズレていないかを確認しながら、ネジをしっかり締め直してください。

チェーンテンションの調整
緩めた工程を逆順で作業することで元の張り具合に戻せます。

シフトケーブルのテンションボルト締め直し
10mmスパナでしっかり固定しましょう。

リアカバーの取り付け
全ての作業が終わったら、リアカバーを忘れずに取り付けて完了です。

BB交換作業の完了!お疲れさまでした
これで一連のママチャリのボトムブラケット(BB)交換作業がすべて完了しました。
工具の使い方やパーツ選びまで丁寧に進めたことで、きっと異音も改善し、快適な走行に戻っているはずです。

試乗結果|異音がまだ残る場合のチェックポイント
近所を軽く走ってみたところ、異音が完全には解消されていないですね。ここからは、考えられる原因と確認すべき箇所を絞っていきましょう。
チェックすべきポイント
- クランクの取り付け角度やボルトの締め具合
→ ボルトが緩い、もしくは左右の角度がズレていると異音の原因になります。 - BBの締め込み不足や取り付け不具合
→ 左右のねじが均等に締まっているか、カバー類の噛み込みがないか確認。 - ペダルの軸やベアリングの状態
→ ペダル本体にガタつきや摩耗がないかも念のため見ておくと安心です。 - チェーンテンションやカバーの接触
→ 走行中に干渉音が出ていないかチェックしてみましょう。
異音の意外な原因|ペダルが原因だったケースと対応策
BB交換後も異音が残っていたため、ペダルを改めてチェックしたところ、原因はペダル側にあることが判明しました。
ほぼ新品だったことから可能性を除外してしまっていたのは、見誤りでした。

潤滑対応と今後の対策
状況を見ながら、ペダル交換を検討中です
ペダルの軸部分に潤滑油を注入して様子を見ましたが、異音は完全には消えず

ブランド信頼への盲点
国内では評価の高いメーカーですが、個体差や初期不良の可能性も視野に入れるべきでした
採用していたのはMKS(三ヶ島製作所)製のペダルでした
日本製BBの耐久性に驚き!長寿命で信頼性も抜群
今回交換したBBは日本製で、長年の使用にもかかわらず、ペダリングに違和感はあるものの、まだ実用可能だったかもしれません。

なんと10年以上も使われていたとは…日本製パーツの品質の高さと耐久性には、改めて感心しますね。
BB交換作業の総まとめ|DIYならではの気づきと満足感
今回のBB交換作業を振り返ると、部品の破損を事前に確認できたことが大きな収穫でした。
結果として、大きな事故を未然に防ぎ、満足のいく整備ができたことは非常に価値のある経験ですね。
作業時間と環境
写真を撮りながらで約1時間以上、作業だけなら30分程度で完了
センタースタンドがあれば、専用作業台は不要でした
コストと価値観
工具が揃っていれば、自転車屋に依頼するよりも半額ほどで作業可能
コスト面よりも、自分で整備できる楽しさや達成感が一番の価値かもしれません
乗り心地の変化
普段ママチャリに乗らない相方さんも、ペダリングの軽さに驚くほどの違いを体感
「ママチャリらしい重さ」がなくなり、ロードバイクでのグリスアップ以上の快適さを感じる結果に
工具についての知見
Amazonなどで安価な工具もあるが、ネジ山を潰さないようしっかりした精度の工具がおすすめ
力加減が悪いと工具が破損するリスクがあるため、丁寧な使用が必要
概算購入費:18,000円
〇ヘキサ・ドライバーレンチ:約1,200円
〇ヘキサレンチセット:約1,200円
〇ソケットレンチセット;3,500円
〇コッタレスクランク抜き:1,600円
〇モンキーレンチ:1,000円
〇スパナセット:3,500円
〇ロックリングリムーバー:1,500円
〇ボトムブラケットレンチ ピンスパナ:約2,000円
〇カートリッジBBツール:約2,200円
amazonで、もっと安い製品もあります
工具を揃えるとコスパ悪い
工具を一式揃えると、結果的に自転車屋に依頼するより高くなる可能性もあるが、使い回せるメリットも大きい

買い替え…ではなく、再生という選択
今回のメンテナンスを通じて、古いママチャリでも“生まれ変わったような乗り心地”を手にできることが実証されました。
買い替えるよりも、今あるものを手間と工夫でよみがえらせるDIYの喜びは何にも代え難いですね。
BB交換で感じた、“軽さ”と“静かさ”のありがたみ
ペダルが軽くなるだけで、毎日の移動が快適に
交換後は、踏み出しの軽さとスムーズな回転に驚き。
「これが普通だったのか…」と、劣化に気づかず乗っていたことを実感しました。
工具選びと作業スペースが成功のカギ
クランクの固着には、柄の長いモンキーレンチやコッタレス抜き工具が必須。
作業スペースをしっかり確保しておくことで、力をかけやすく安全に作業できました。
“高級パーツ”じゃなくても、効果は絶大
今回使ったのは、比較的安価なシマノ製BBと汎用ボルト。
それでも、乗り心地は明らかに改善。
「ママチャリでも、ちょっと手をかけるだけでここまで変わるんだ」と実感できる整備でした。
ママチャリ修理
DIYでママチャリの主要な部品交換やメンテナンスを紹介しています
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