【1,000円で修理】ママチャリの変速ギアが動かない!内装3段ワイヤー交換を自分でやる方法

坂道の手前でギアを軽くしようとレバーを操作しても、「スカッ」と手応えがなかったり、全く動かなかったり…。気づけば、一番重いギアに固定されたまま。
毎日の足であるママチャリの変速ギアが壊れると、少しの坂道もまるで壁のように感じられ、本当に憂鬱ですよね。
「内装ギアは構造が複雑そうだし、お店に頼むしかないか…」 「修理代、高そうだな…」
そう諦めて、重いペダルを無理やり漕いでいるあなたへ。
その故障、もしかしたらたった500円程度の部品交換で、驚くほど簡単にご自身で直せるかもしれません。
この記事では、多くのママチャリに搭載されている「内装3段変速」のワイヤー交換に初心者が挑戦した記録を元に、必要な部品から工具、写真付きの作業手順、そして最も重要な「調整方法」まで、どこよりも分かりやすく解説します。

はじめに
「変速の調子が悪いな…」と感じたことはありませんか?
この記事では、内装3段変速のママチャリで変速ワイヤーを自分で交換した体験をもとに、作業の流れや必要な工具、注意点をわかりやすく紹介します。
自転車屋さんに頼む前に、自分でできるかどうかの参考にしてみてください。
交換のきっかけ
ある日、変速がうまく切り替わらなくなり、ワイヤーを確認してみると、タイコ部分がほつれていました。
このままでは完全に切れてしまうのも時間の問題。そこで、思い切って自分で交換してみることにしました。

Nexus内装3段
普段使っているママチャリの変速が快適に動作しないと気持ち悪いですよね
この記事では、ワイヤー交換の作業内容と費用を公開しています
かかった費用と相場比較
実際にかかった費用:ワイヤー代 約1,000円 のみ!
ホームセンターや通販で購入できる内装3段変速用ワイヤー(シマノ対応)を使用しました。
工具はすでに手元にあったため、追加出費はゼロ。
自転車店に依頼した場合の相場:3,000〜4,500円(部品代+工賃)
自転車店でのシフトケーブル交換費用(2025年6月時点)
項目 | 費用の目安 |
---|---|
グリップシフター本体(ワイヤー付き) | 約1,500〜2,500円 |
工賃(ワイヤー交換+変速調整含む) | 約3,000〜4,500円 |
合計 | 約4,500〜7,000円 |
※サイクルベースあさひでは、グリップシフター交換が約2,090円(税込)、変速ケーブル交換が約1,650〜2,750円(税込)と明記されています。
自分で作業すれば、半額以下に抑えられるケースも多く、コストパフォーマンスは抜群です。
交換するワイヤーの種類
今回交換するのは、内装3段変速用のワイヤーです。
「Nexus」などの表記があるシマノ製の内装ハブに対応したワイヤーで、グリップシフターとセットになっているものもあります。
購入時は、ワイヤーの長さや端子の形状が合っているかを必ず確認しましょう。
交換に必要な工具
最低限、以下の工具があれば作業できます
- プラスドライバー
- モンキーレンチまたは10mmスパナ
- ニッパー(ワイヤーの切断用)
- 六角レンチ(グリップシフターの取り外しに必要な場合あり)
あれば便利なもの
- ワイヤーカッター
- グリス(可動部の潤滑用)

作業の流れ
- 古いワイヤーの取り外し
グリップシフター側とリアハブ側の両方からワイヤーを外します。
リアハブのカバーを外すと、ワイヤーの固定部分が見えます。 - 新しいワイヤーの取り付け
グリップシフターにワイヤーを通し、リアハブ側に固定します。
このとき、変速位置を「2」に合わせておくのがポイントです。 - 変速調整
ワイヤーの張り具合を調整し、変速がスムーズに切り替わるか確認します。
シマノの内装3段変速では、黄色いマークを合わせることで調整できます。
体験記
実際に交換した体験記を紹介します
購入から約6年、ほぼノーメンテでも元気に走る優秀な一台
量販店で購入して以来、ほとんどメンテナンスらしいことはしていませんが、いまも問題なく変速し、走行にも支障なし。

コストパフォーマンスの高さに驚かされます
購入から一度もパンクなし。タフさも魅力のママチャリ
思い返してみても、これまで一度もパンクした記憶がありません。空気入れくらいしか手をかけていないのに、トラブルなく走り続けてくれるのは本当に優秀です
NEXUS INTER3は専用ワイヤーを使用(両端にタイコ付きで長さ調整不可)
内装3段変速(NEXUS INTER3)では、ワイヤーの両端にタイコが付いており、後から長さを調整することができません。

一方、ロードバイク用のシフトワイヤーは片側のみタイコ付きで、長さをカットして調整可能です。NEXUSではあらかじめ長さを決めておくことで、作業を簡略化し、確実な取り付けを実現していると考えられます。
取り外したワイヤーの長さを確認する
まず既存のワイヤーを取り外し、全長を測定しました。結果は約1500mm。フラットバーハンドルの一般的なママチャリであれば、この長さでほぼ問題ないと言えそうです

ワイヤー内部での断線を確認
片側を引っ張っても、反対側にまったく抵抗がない状態だったため、ワイヤーが中で完全に切れていると判断しました。外観では分かりづらくても、動作感の異常があれば内部断線の可能性があります
ホームセンターで1520mmのワイヤーを購入(約860円)
近所のサイクルベースあさひが営業時間外だったため、代わりにホームセンターで探したところ、1520mmの内装3段変速用ワイヤーが見つかり、約860円で購入しました

内装変速ワイヤーの交換費用は意外とリーズナブル
調べてみたところ、内装3段変速ワイヤーの交換工賃は約1,500円〜2,750円程度。DIYに自信がない場合でも、ショップに依頼しやすい価格帯です
グリップシフトによる変速の仕組みを確認
このママチャリはグリップシフト式で、ワイヤーを引っ張ることで変速が行われます。

具体的には、ワイヤーが引かれるとハブ内部の軸付近にある突起が押し込まれ、内部ギアの抵抗が変化してギアが重くなる(=高速側に変速する)仕組みのようです。

ワイヤー交換作業はここからが本番(とはいえ、意外と簡単)
ここまでで準備は完了。あとは新しいワイヤーを通して固定するだけなので、作業自体は比較的シンプルです。構造が分かっていれば、特別な工具も不要でスムーズに交換できます
アジャスターボルトの通し忘れに注意(忘れるとやり直しに)
ワイヤーを通す前に、必ずアジャスターボルトを通しておきます。これを忘れると、ワイヤーを一度すべて抜いてやり直す必要があるため、作業効率が大きく下がります

- アジャスターは変速調整に不可欠なパーツで、後から取り付けることはできません
- 特にNEXUS INTER3などの内装変速機では、2速にセットしてアジャスターで刻印ラインを合わせるのが基本調整手順です
ワイヤーを変速機とシフターにセットし、長さを調整する
まず変速機側に小さいタイコを引っ掛け、ワイヤーをフレームに沿わせてルーティングします。

その後、シフター側に大きいタイコをセットします。

ワイヤーを通し終えたら、アジャスターネジを締め込んで適切なテンションに調整し、最後にカバー類を元に戻して作業完了です
- ワイヤーはフレームの既存のガイドやクリップに沿わせることで、見た目もスッキリし、動作もスムーズになります
- アジャスターでの調整は、2速に合わせた状態で刻印ラインが一致するかを目安に行うと確実です
作業自体は短時間で完了(約5分)
ワイヤーをあらかじめ用意しておけば、交換作業自体はスムーズで、5分もあれば十分終えられます。構造がわかっていれば迷うこともなく、気軽にチャレンジできます
交換後の感想
交換後は、変速がスムーズになり、走行中のストレスが激減しました。
作業時間は約1時間ほどで完了。
そして気になる費用は…
かかった費用:ワイヤー代 約1,000円 のみ!
自転車店に依頼すると、工賃込みで1,500〜2,000円程度が相場のようです。
それを考えると、自分でやればかなりお得。
「自分でできた!」という達成感もあり、メンテナンスの楽しさを実感できました。
まとめ
今回は、故障すると厄介なママチャリの内装3段変速のワイヤー交換について、具体的な手順と費用を解説しました。
「内装変速」と聞くと専門的で難しそうに感じますが、実際はワイヤー交換だけであれば、非常に安価で、かつ手順通りに進めれば初心者でも十分に可能なDIYです。
今回の挑戦で最も重要なポイントを、最後におさらいしましょう。
- 原因の多くは「ワイヤー切れ」 変速が効かなくなる原因のほとんどは、摩耗によるワイヤー切れです。部品代は500円程度で済みます。
- 作業のキモは「調整」にあり ワイヤー交換後、「シフトレバーを2速に入れ、後輪のユニットの黄色い印同士を合わせる」という調整作業が、スムーズな変速を復活させるための最重要ポイントです。
- 得られるのは「節約」と「自信」 自転車屋さんに頼めば数千円かかる修理を、わずかな費用で自分の手でやり遂げた経験は、大きな節約になるだけでなく、今後の自転車メンテナンスへの自信にも繋がります。
もしあなたのママチャリの変速が動かなくなったら、すぐに自転車屋さんへ駆け込む前に、この記事を思い出してください。ほんの少しの工具と挑戦する気持ちがあれば、あなたの手で愛車の快適な走りを取り戻すことができるはずです。
ママチャリ修理
DIYでママチャリの主要な部品交換やメンテナンスを紹介しています
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